警備員の1日のスケジュール|施設警備と交通誘導を比較

「警備員の1日って実際どんな感じ?」「休憩はちゃんと取れるの?」「夜勤はきついのかな?」警備員への転職を考えるとき、こうした疑問を持つ方は多いでしょう。施設警備と交通誘導警備では、勤務形態やスケジュールが大きく異なり、働き方も生活リズムも変わってきます。
この記事では、両者の1日のスケジュールを時系列で詳しく解説し、勤務時間、休憩の取り方、体力負担、収入の違いまで徹底比較します。未経験から警備職への転職を目指す方が、自分に合った働き方を選ぶ参考にしてください。
警備員の勤務形態の基礎知識
警備業務は24時間365日体制で行われることが多く、一般企業とは異なり日勤と夜勤の交代制シフトが基本です。特に施設警備では24時間体制が標準なので、勤務時間帯やローテーションの仕組みを理解しておきましょう。
– [24時間体制の仕組み](#24時間体制の仕組み) – [日勤と夜勤の違い](#日勤と夜勤の違い)
24時間体制の仕組み
オフィスビル、商業施設、病院、工場などの施設警備では、24時間体制を維持するため2交代制か3交代制が採用されています。
2交代制は日勤(8:00〜17:00)と夜勤(17:00〜翌9:00)に分かれ、1週間ごとに日勤と夜勤を交代するパターンや、2日日勤・2日夜勤・2日休みのサイクルを繰り返すパターンが一般的です。多くの現場で採用されており、生活リズムを作りやすいメリットがあります。3交代制は朝番(7:00〜15:00)、昼番(15:00〜23:00)、夜番(23:00〜翌7:00)の3つに分かれ、より細かくシフトが組まれます。
日勤と夜勤の違い
日勤は8:00〜17:00が中心で、受付対応、来訪者案内、定期巡回、鍵管理などを行います。人の出入りが多いため、コミュニケーション能力が求められます。
夜勤は17:00〜翌9:00の16時間勤務が標準です。夜間は施設内の人が少ないため、巡回とモニター監視が中心となります。夜勤手当で収入は日勤より高くなりますが、生活リズムの調整が必要です。多くの現場で3〜4時間の仮眠時間が設けられています。
施設警備の1日のスケジュール
オフィスビルや商業施設での警備を例に、施設警備員の1日を日勤と夜勤に分けて解説します。
– [日勤の1日(8:00-17:00)](#日勤の1日800-1700) – [夜勤の1日(17:00-翌9:00)](#夜勤の1日1700-翌900)
日勤の1日(8:00-17:00)
日勤は朝8時から夕方17時まで、休憩1時間を含む9時間勤務が基本です。日中は来訪者の出入りが多く、受付対応も重要な業務になります。
– [朝の引継ぎと巡回(8:00-12:00)](#朝の引継ぎと巡回800-1200) – [昼休憩と午後の業務(12:00-17:00)](#昼休憩と午後の業務1200-1700)
朝の引継ぎと巡回(8:00-12:00)
出勤後、まず夜勤者から業務を引き継ぎます。夜間の出来事、設備の状況、注意事項を確認し警備日誌に記録したら、施設内の巡回を開始します。引継ぎは5〜10分程度で、重要な情報を漏れなく確認します。
巡回では各フロアの施錠状態、非常口、消防設備、不審者の有無をチェックします。9時頃から従業員や来訪者の出入りが増えるため、受付での来客対応、入館証の発行、宅配便の受け取りも担当します。オフィスビルでは来客が多い時間帯は受付業務がメインになり、落ち着いたタイミングで巡回を行います。午前中は1時間に1回程度の巡回とモニター監視を交互に実施し、施設全体の安全を確認します。
関連記事:【関連記事】施設警備の仕事内容と年収|未経験からの始め方
昼休憩と午後の業務(12:00-17:00)
12:00〜13:00は昼休憩です。複数名勤務の場合は交代で休憩を取り、常に誰かが警備にあたる体制を維持します。休憩室で昼食を取り、午後の業務に備えます。
午後も巡回とモニター監視を繰り返します。14:00〜15:00頃の定期巡回では、鍵の管理状況や施設の異常をチェックします。来客対応も午前中同様に行い、施設によっては駐車場の車両管理や郵便物の仕分けなども担当します。16:30頃から引継ぎ準備を始め、日中の出来事や注意事項を警備日誌にまとめます。17:00に夜勤者が到着したら引継ぎを行い、退勤となります。
夜勤の1日(17:00-翌9:00)
夜勤は17:00から翌朝9:00までの16時間勤務です。夜間は人が少ないため、巡回とモニター監視が中心となります。仮眠時間があるので体調管理はしやすい体制です。
– [夕方から深夜(17:00-2:00)](#夕方から深夜1700-200) – [仮眠から朝の引継ぎ(2:00-9:00)](#仮眠から朝の引継ぎ200-900)
夕方から深夜(17:00-2:00)
17:00に出勤し、日勤者から引継ぎを受けます。日中の出来事や翌日の予定作業などを確認します。18:00頃から夜間巡回を開始し、従業員の退出が増える時間帯は施設の施錠状況を重点的にチェックします。全ての出入口が確実に施錠されているか、窓や非常口に異常がないかを確認します。
19:00〜20:00に夕食休憩を取り、その後は定期巡回とモニター監視を交互に実施します。深夜になると施設内はほぼ無人になるため、1〜2時間ごとに全フロアを巡回し、不審者侵入、火災の兆候、設備異常がないか確認します。モニタールームでは複数カメラの映像を確認し、異常時にすぐ対応できる体制を整えます。夜間は静かな環境で集中力を保つことが重要です。
仮眠から朝の引継ぎ(2:00-9:00)
2:00〜6:00の間に3〜4時間の仮眠時間があります。仮眠室で横になって休息を取り、朝の業務に備えます。複数名勤務の場合は交代で仮眠を取り、常に誰かが警備にあたる体制を維持します。仮眠中も緊急時にはすぐ対応できるよう、制服を着たまま休むことが一般的です。
6:00に起床し早朝巡回を実施します。施設全体を確認し、夜間に異常がなかったかを最終チェックします。7:00頃から従業員の出勤が始まるため入館対応も行います。施設の開錠準備、空調・照明の確認も朝の重要業務です。8:00に日勤者が到着したら、夜間の出来事、設備の状況、注意事項などを詳しく伝え、警備日誌を引き継いで9:00頃に退勤します。
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交通誘導警備の1日のスケジュール
交通誘導警備は屋外での日中勤務が中心です。建設現場や道路工事で車両や歩行者を安全に誘導する仕事で、天候の影響を直接受ける体力勝負の業務です。道路工事現場を例に1日の流れを見ていきましょう。
– [朝の集合と現場準備(7:00-9:00)](#朝の集合と現場準備700-900) – [日中の誘導業務(9:00-17:00)](#日中の誘導業務900-1700) – [撤収作業と帰社(17:00-18:00)](#撤収作業と帰社1700-1800)
朝の集合と現場準備(7:00-9:00)
交通誘導警備の1日は営業所への集合から始まります。7:00〜7:30に集合し、配置現場の確認、装備品(誘導灯、ホイッスル、トランシーバー、反射ベスト)の受け取り、健康チェックを行います。
8:00頃に現場へ移動し、朝礼で作業内容と安全事項を確認します。配置位置の指示を受けたら、カラーコーン、工事看板、バリケードを設置します。交通量の多い道路では周囲の安全を確認しながら慎重に作業を進め、9:00頃から本格的な誘導業務が始まります。
日中の誘導業務(9:00-17:00)
日中は工事車両の出入り管理と一般車両・歩行者の安全誘導が中心です。誘導灯とホイッスルで車両に停止や徐行を指示し、工事エリアを安全に通過させます。片側交互通行の現場では、対向側の警備員とトランシーバーで連絡を取り合いながらタイミングを合わせて誘導します。交通量の多い道路では、車の流れを読みながら適切なタイミングで誘導することが求められます。
昼休憩は12:00〜13:00が基本ですが、現場によってはローテーションで取ります。工事が止まらない現場では、交代要員と入れ替わりながら順番に休憩します。夏は熱中症対策としてこまめな水分補給が重要で、塩分補給のタブレットを携帯する人も多いです。冬は防寒対策をしっかり行い、カイロや防寒着で体温を保ちます。午後も同様に誘導を続け、17:00頃に工事終了です。
撤収作業と帰社(17:00-18:00)
17:00に工事が終了すると、カラーコーン、工事看板、バリケードを片付けます。交通量の多い時間帯なので安全に注意しながら撤収作業を進めます。装備品を回収したら現場責任者に報告し、営業所へ戻ります。
18:00頃に営業所に到着し、装備品を返却して日報を作成します。作業内容や発生したトラブル、翌日の注意事項を記録したら解散となり、1日の業務が終了します。
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施設警備と交通誘導の勤務比較
施設警備と交通誘導警備では働き方や環境が大きく異なります。自分のライフスタイルや体力、希望収入を考慮して選びましょう。
– [勤務時間と休憩時間](#勤務時間と休憩時間) – [体力負担と収入の違い](#体力負担と収入の違い)
勤務時間と休憩時間
施設警備は24時間体制が基本で、日勤(8:00〜17:00)と夜勤(17:00〜翌9:00)のシフト制です。夜勤は16時間と長時間ですが、3〜4時間の仮眠時間があり体調を維持しやすい体制になっています。休憩は1時間確保され、複数名勤務の場合は交代で取得します。屋内での勤務が中心なので、天候に左右されず快適に働けます。
交通誘導警備は日中勤務が中心で、7:00〜18:00頃までの10〜11時間勤務が標準です。夜間工事の現場もありますが、施設警備ほど頻繁ではありません。昼休憩は1時間が基本で、現場の状況によってはローテーション制で短時間の休憩を複数回取る場合もあります。屋外での立ち仕事が続くため、体力的な負担は施設警備より大きくなります。
体力負担と収入の違い
施設警備は屋内中心で冷暖房完備の環境が多く、立ち仕事や巡回はありますが、受付やモニター監視など座って行う作業もあるため体力負担は少なめです。平均年収は約335万円で、夜勤手当で収入が上がります。
交通誘導警備は屋外での立ち仕事が中心で、夏の暑さや冬の寒さ、悪天候に直接さらされます。長時間立ちっぱなしで誘導を続けるため体力負担は大きめです。ただし平均年収は約348万円と施設警備よりやや高く、体力に自信があり屋外作業が苦にならない方に向いています。
関連記事:【関連記事】警備員の年収を徹底分析|平均給与・業務別・年齢別
警備員の休日と休暇
警備員はシフト制のため土日祝日が必ず休みになるわけではありませんが、月の休日数は確保されており計画的に休暇を取れます。
– [月の休日数とシフト](#月の休日数とシフト) – [年末年始・GWの勤務](#年末年始gwの勤務)
月の休日数とシフト
月の休日数は8〜10日が標準です。シフト制のため平日に休むことが多く、土日祝日は勤務になりがちですが、事前に希望休を提出できる会社が多く、家族の予定や私用に合わせて調整できます。
施設警備は2日日勤・2日夜勤・2日休みのサイクルや、1週間日勤・1週間夜勤・3日休みといったパターンなど、会社や現場によってシフトパターンが異なります。まとまった休みが取れるサイクルもあるため、旅行などの予定も立てやすいです。交通誘導警備は週休2日制を採用する会社も増えており、月8〜10日の休日が確保されています。日曜日に休める現場も増えてきています。
関連記事:【関連記事】警備員のキャリアパス完全ガイド|一般警備員から管理職
年末年始・GWの勤務
警備業務は年中無休の現場が多く、年末年始やGW、お盆の大型連休も勤務が発生します。特に年末年始は繁忙期で、特別勤務手当が支給されることが一般的です。
年末年始に勤務した場合、1月中旬〜2月頃に代休を取得でき、通常より高い手当が支給されます。GWやお盆も同様で、繁忙期に働いた分、閑散期に連休を取りやすくなります。事前に休暇希望を出せば大型連休に休める会社もあるため、就職前に確認しましょう。
まとめ:警備員の1日のスケジュールを理解して自分に合った働き方を選ぼう
警備員の1日のスケジュールは、施設警備と交通誘導警備で大きく異なります。施設警備は24時間体制のシフト制で屋内での巡回やモニター監視が中心となり、夜勤手当で収入を増やせるメリットがあります。生活リズムの調整は必要ですが、仮眠時間が確保されているため体調管理はしやすい環境です。交通誘導警備は日中の屋外勤務が中心で体力負担は大きいものの、平均年収はやや高めです。
屋内で規則的に働きたい方、夜勤を含むシフトでも問題ない方は施設警備が向いています。一方、体力に自信があり屋外作業が苦にならない方、日中勤務を希望する方は交通誘導警備が適しています。どちらも未経験から始められる仕事ですので、両方の仕事内容と1日のスケジュールを理解した上で、自分のライフスタイルに合った働き方を選んでください。
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