警備員の志望動機の書き方|未経験者向け例文とポイント

警備員に応募する際、志望動機をどう書けばいいか悩んでいませんか。未経験だからこそ、採用担当者に響く志望動機を書くポイントを押さえることが重要です。この記事では、未経験者・経験者別の例文、採用されるポイント、避けるべきNG表現をまとめました。
警備員の志望動機で重要なポイント
採用担当者が重視する志望動機には共通の特徴があります。これらを理解することが採用への近道です。
採用担当者が評価する志望動機の特徴
採用担当者が高く評価する志望動機には、3つの要素があります。
具体性:「警備の仕事に興味があります」では不十分です。施設警備なのか交通誘導なのか、なぜその業務に魅力を感じたのかを具体的に示しましょう。「施設の安全を守る仕事に社会的意義を感じた」「地域の交通安全に貢献したい」など、明確な理由が重要です。
責任感:警備業務は人の安全を守る仕事です。「真面目に取り組む姿勢」「責任を持って業務を遂行する意思」が伝わる表現を心がけましょう。過去の経験から責任感をアピールできるエピソードがあると効果的です。
長期勤務の意思:警備会社は人材育成に投資します。そのため、短期で辞めずに長く働いてくれる人材を求めています。「資格取得を目指したい」「警備のプロフェッショナルとして成長したい」など、将来のビジョンを示すことが大切です。
避けるべきNG志望動機
採用担当者がマイナス評価する表現があります。以下は避けましょう。
本音すぎる動機:「給料が良い」「楽そう」といった理由は、採用担当者に「すぐ辞めるのでは」と不安を与えます。
抽象的な内容:「人の役に立ちたい」「社会貢献したい」だけでは、警備員という職業ならではの理由になりません。応募先企業の特徴を具体的に述べることが大切です。
ネガティブな理由:「前職が嫌だった」「人間関係が辛かった」といった表現は避けましょう。ポジティブに転換して記述することが重要です。
未経験者向け志望動機の書き方
未経験者が「経験がないから書けない」と思う必要はありません。未経験者だからこそアピールできるポイントがあります。
未経験者が強調すべきポイント
未経験者の志望動機では、以下を強調しましょう。
社会貢献への意識:「人々の安全を守りたい」「地域社会に貢献したい」という意識を明確に示すことで、仕事への前向きな姿勢が伝わります。
学ぶ意欲:「しっかり学んで一人前になりたい」「資格取得に挑戦したい」といった成長意欲をアピールしましょう。警備会社は学ぶ意欲がある人材を歓迎します。
責任感と体力:過去の経験から責任感をアピールできるエピソードを盛り込みましょう。また、長時間の立ち仕事に対応できる体力があることも伝えると効果的です。
未経験者向け志望動機の例文(施設警備)
「私は人々の安全を守る仕事に社会的意義を感じ、警備員を志望しました。前職は製造業で品質管理を担当し、細かな点にも注意を払いながら責任を持って業務を遂行してきました。この経験を活かし、施設の安全を守る警備業務でも細部まで気を配り、確実に職務を果たしたいと考えています。貴社の研修制度のもとでしっかりと学び、施設警備検定の資格取得も目指して、プロフェッショナルとして成長していきたいです。」
施設警備の仕事内容についてさらに詳しく知りたい方は、関連記事「【関連記事】:施設警備の仕事内容と年収|未経験からの始め方」をご覧ください。
未経験者向け志望動機の例文(交通誘導警備)
「地域の交通安全に貢献できる警備員の仕事に魅力を感じています。工事現場やイベント会場で交通整理をする警備員の方々の姿を見て、地域の安全を支える重要な役割だと感じました。学生時代から運動を続けており、体力には自信があります。また、前職の接客業で培ったコミュニケーション能力を活かし、ドライバーや歩行者の方々と円滑にやり取りしながら、安全でスムーズな交通誘導を実現したいと考えています。貴社の研修で専門知識を身につけ、早期に戦力となるよう努力します。」
交通誘導警備の詳細については、関連記事「【関連記事】:交通誘導警備の仕事|道路工事現場の1日と資格」も参考になります。
経験者向け志望動機の書き方
警備業務の経験がある方は、実務経験や資格を効果的にアピールすることが重要です。自分の強みを明確に伝える志望動機を作成しましょう。
経験者が強調すべきポイント
経験者の志望動機では、以下を強調しましょう。
実務経験と実績:「3年間の施設警備経験」「交通誘導警備で500件以上の現場を担当」など、数字を使って実績を示すことが効果的です。
保有資格:「施設警備検定2級取得」「交通誘導警備検定1級保有」など、資格は即戦力の証明になります。
キャリアアップの意欲:「より高度な警備業務に挑戦したい」「管理職としてキャリアアップを目指したい」といった前向きな理由を示しましょう。
経験者向け志望動機の例文
「私は過去5年間、商業施設やオフィスビルでの施設警備業務に従事し、施設警備検定2級を取得しました。巡回業務、防災センターでの監視業務、来訪者対応など、幅広い業務を経験し、緊急時の対応にも自信があります。貴社が管理する大規模複合施設の警備業務に魅力を感じ、応募いたしました。これまでの経験を活かしながら、より専門性の高い業務に挑戦し、将来的には警備隊長としてチームをまとめる立場を目指したいと考えています。」
警備業務検定について、詳細は関連記事「【関連記事】:警備業務検定とは|6種類の資格と取得方法を完全解説」で確認できます。
他業種からの転職者向け例文
「前職では飲食店の店長として5年間勤務し、店舗運営と従業員管理を担当してきました。この経験を通じて、責任感と状況判断力、コミュニケーション能力を培いました。警備業務は人々の安全を守る社会的意義の高い仕事であり、前職で培った能力を活かせると考え、転職を決意しました。緊急時の冷静な判断力と、関係者との円滑なコミュニケーションは、警備業務でも必ず役立つと確信しています。」
業務種別ごとの志望動機のポイント
警備業務は1号から4号まであり、それぞれ求められる適性が異なります。応募する業務に合わせて志望動機を調整しましょう。
1号警備(施設警備)の志望動機
1号警備は商業施設、オフィスビル、病院などの施設を守る業務です。「建物や人の安全を守る責任ある仕事に魅力を感じています」「細やかな観察力を活かして異常を早期発見したい」など、施設警備ならではの業務内容に触れることが重要です。接客経験がある場合は、それを活かせる点もアピールポイントになります。
2号警備(交通誘導警備)の志望動機
2号警備は工事現場やイベント会場での交通誘導です。「地域の交通安全に貢献し、事故のない社会づくりに参加したい」といった動機が適しています。「体力に自信があり、屋外での長時間業務に対応できる」など、求められる資質を示しましょう。
3号・4号警備の志望動機
3号警備(貴重品運搬警備)と4号警備(身辺警備)は高度で専門的な業務です。「高度な警備技術を習得し、プロフェッショナルとして成長したい」といった内容が効果的です。これらの業務は経験者採用が多いため、実務経験や関連資格を具体的に記載することが重要です。
自己PRと志望動機の書き分け方
志望動機と自己PRは似ていますが、目的が異なります。明確に書き分けることが重要です。
志望動機と自己PRの違い
志望動機は「なぜこの会社・仕事を選んだのか」を説明するものです。応募先企業への関心や、警備業務に就きたい理由を述べます。
自己PRは「自分が何を提供できるか」をアピールするものです。自分の強み、スキル、経験を具体的に示します。
つまり、志望動機は「入社したい理由」、自己PRは「採用すべき理由」を述べる欄だと理解しておきましょう。
自己PRの例文
「私の強みは、冷静に判断し適切に行動できる力です。前職の小売業では、店舗責任者として緊急時の対応を何度も経験してきました。ある日、店内で急病人が出た際には、救急車の手配、お客様の誘導、本部への報告を迅速に行い、対応を完了しました。5年間の勤務で無遅刻無欠勤を達成しており、責任感と体調管理には自信があります。これらの経験と能力を警備業務で活かし、施設と人々の安全を確実に守る警備員として貢献したいと考えています。」
職務経歴書での志望動機の書き方
履歴書と職務経歴書では、志望動機の書き方を変える必要があります。
履歴書との書き分け方
履歴書の志望動機欄はスペースが限られているため、「警備員を志望した理由」と「応募先企業を選んだ理由」を簡潔に述べます。職務経歴書では、より詳細に「具体的なエピソード」「経験との関連性」「入社後のビジョン」を記載しましょう。
職務経歴書向け志望動機の例文
「私が警備員を志望した理由は、社会の安全を支える仕事に使命感を感じたからです。前職の物流業界では倉庫管理を5年間担当し、在庫の正確な管理と商品の安全な保管に責任を持って取り組みました。この経験を通じて、細部まで注意を払う観察力と責任を全うする姿勢を身につけました。貴社を志望した理由は、充実した研修制度と資格取得支援制度を整えている点に魅力を感じたためです。入社後は施設警備検定2級の取得を目指し、防災センター要員としての専門知識も習得したいと考えています。将来的には、警備隊長として現場をまとめる立場を目指し、後輩の育成にも貢献したいと考えています。」
志望動機を書く際のよくある質問
志望動機を書く際の疑問をQ&A形式で解説します。
文字数に関する質問
Q: 志望動機は何文字くらいが適切ですか?
履歴書の志望動機欄は、200〜300文字程度が目安です。職務経歴書の場合は、300〜500文字程度でより詳細に記述できます。
Q: 志望動機が長くなりすぎた場合はどうすればいいですか?
「警備員を選んだ理由」と「その会社を選んだ理由」の2つが含まれているか確認します。抽象的な表現や重複している内容を削り、具体的で簡潔な表現に修正しましょう。
内容に関する質問
Q: 本音では「給料が良い」が理由ですが、どう書けばいいですか?
「待遇と成長意欲を結びつける表現」にしましょう。「充実した待遇のもとで、プロフェッショナルとして成長したい」といった書き方が効果的です。
Q: 複数の警備会社に応募する場合、志望動機はどう書き分けますか?
各社のホームページや求人情報をよく読み、「その会社ならではの特徴」を見つけて盛り込みます。「大規模施設の警備実績が豊富」「研修制度が充実」など、企業ごとの特色を理解し、共感を示すことが重要です。
面接での質問への対応
Q: 面接で志望動機を聞かれたら、履歴書と同じ内容を答えればいいですか?
基本的な内容は同じで構いませんが、面接では書類よりも詳しく説明できます。「なぜそう思ったのか」「具体的にどんな経験がきっかけだったのか」といった背景を加えて話しましょう。
面接に向けて、より詳しい対策を知りたい方は、関連記事「【関連記事】:警備員の面接対策|よく聞かれる質問と回答例を完全網羅」も参考にしてください。
まとめ: 警備員の志望動機で採用を勝ち取るために
採用される志望動機には、具体性、責任感、長期勤務の意思の3つが不可欠です。「なぜ警備員を選んだのか」「なぜその会社を選んだのか」を明確に示しましょう。
未経験者は、社会貢献意識や学ぶ意欲、責任感をアピールすることが重要です。経験者は、実務経験や資格、キャリアアップへの意欲を具体的に示すことが大切です。応募する業務種別に合わせて志望動機を調整することで、より説得力のある内容になります。
志望動機は、あなたの熱意と適性を採用担当者に伝える重要な機会です。この記事で紹介した例文やポイントを参考に、自分らしい言葉で志望動機を完成させ、警備員としてのキャリアをスタートさせましょう。
警備職の基礎知識
仕事内容と勤務形態
- 施設警備の仕事内容と年収|未経験からの始め方
- 交通誘導警備の仕事|道路工事現場の 1 日と資格
- 身辺警護(ボディガード)の仕事|高年収 4 号警備
- 警備員の 1 日のスケジュール|施設警備と交通誘導を比較
- 警備員の勤務形態を解説| 24 時間交代制・夜勤の実態
給与・待遇
資格・スキル
- 警備業務検定とは| 6 種類の資格と取得方法を完全解説
- 施設警備 2 級資格の取得方法|未経験から合格する対策
- 交通誘導警備 2 級の資格|実技試験の内容と合格のコツ
- 警備員指導教育責任者になるには|必須資格を徹底解説
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- 未経験から警備員になる完全ガイド|採用条件・研修制度
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