未経験から警備員になる完全ガイド|採用条件・研修制度

警備員への転職は、未経験者にとってハードルが低い職種です。特別な資格や経験がなくても、法定研修を受ければ始められます。ただし、採用条件や欠格事由を知らずに応募すると後悔することも。本記事では、未経験から警備員になるために必要な知識をすべて解説します。
未経験から警備員になれる理由
警備業界は人手不足が続いており、未経験者を積極採用しています。学歴や職歴は問われず、年齢も18歳以上なら応募可能な求人がほとんどです。警備業法で新任教育が義務化されているため、研修制度がしっかり整っており、未経験でも安心してスタートできます。
– [警備業界の求人状況](#警備業界の求人状況) – [未経験者が歓迎される背景](#未経験者が歓迎される背景)
警備業界の求人状況
警備業界の有効求人倍率は常に6倍以上と高水準です。オフィスビル、商業施設、工事現場など警備が必要な場所は増え続けており、首都圏では24時間体制の施設警備、地方では交通誘導警備の募集が特に多い状況です。高齢化で退職者も多く、新規採用の枠は年々広がっています。
未経験者が歓迎される背景
警備会社は法律で新任教育30時間が義務化されており、研修プログラムがしっかり確立されています。そのため未経験者でも安心して採用できる体制が整っているのです。警備業務は専門知識よりも責任感や誠実さが重視される仕事なので、前職のスキルは問われません。異業種からの転職者も多く、社会人経験がプラスに評価されることもあります。
警備員の採用条件と欠格事由
警備員になるには警備業法で定められた条件をクリアする必要があります。基本的な採用条件は緩やかですが、法律で定められた欠格事由に該当すると採用されません。応募前に必ず確認しておきましょう。
– [基本的な採用条件](#基本的な採用条件) – [警備業法による欠格事由](#警備業法による欠格事由) – [採用されやすい人の特徴](#採用されやすい人の特徴)
基本的な採用条件
警備員の採用条件はシンプルです。年齢は18歳以上なら上限はほぼなく、60代や70代でも働いている人が大勢います。学歴は不問で、中卒でも大卒でも平等にチャンスがあります。体力面では長時間の立ち仕事に耐えられる健康状態が必要ですが、激しい運動能力は求められません。普通免許があると配置先の選択肢が広がりますが必須ではありません。
警備業法による欠格事由
警備業法第14条により、以下に該当する人は警備員になれません。禁錮刑以上の刑を受けて執行終了から5年未満の人、薬物・アルコール中毒者、精神疾患で判断能力が著しく低い人、破産者で復権していない人、暴力団員またはそれに準ずる人などです。警備業法違反で解任された場合も5年間は就業不可です。欠格事由は厳格に適用されるため、該当する場合は正直に申告しましょう。
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採用されやすい人の特徴
警備会社が評価するのは責任感とコミュニケーション能力です。時間厳守や報告・連絡・相談ができる人、異常発見時に冷静に対処できる人が好まれます。体力も大事ですが、それ以上に真面目で誠実な人柄が重視されます。
警備員の新任教育(法定研修)
警備員になるには警備業法で定められた新任教育30時間以上の受講が必須です。基本教育15時間と業務別教育15時間の計30時間で、座学と実技を学びます。研修期間中も給与が出るので安心です。
– [基本教育15時間の内容](#基本教育15時間の内容) – [業務別教育15時間の内容](#業務別教育15時間の内容) – [研修中の給与と待遇](#研修中の給与と待遇)
基本教育15時間の内容
基本教育ではすべての警備員が知るべき基礎知識を学びます。法律(警備業法、憲法、刑法)が約4時間、護身術や救急法などの実技が約6時間、礼式や基本動作が約3時間、業務の意義や心構えが約2時間です。座学だけでなく、実際に敬礼や巡回の動作を練習したり護身用具を体験したりと、体を動かしながら学べます。難しい内容はほとんどなく、真面目に受講すれば誰でも修了できます。
業務別教育15時間の内容
業務別教育では配属される業務に応じた専門知識を学びます。1号警備(施設警備)なら巡回方法や防災設備の扱い方、2号警備(交通誘導警備)なら誘導灯の使い方や交通規制の手順、3号警備(貴重品運搬)なら現金輸送車の護衛方法、4号警備(身辺警護)なら要人警護の技術です。未経験者の多くは1号か2号に配属されます。実際の現場を想定したロールプレイングもあるので、具体的なイメージを持って業務に臨めます。
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研修中の給与と待遇
新任教育30時間は勤務時間扱いで給与が出ます。日給7,000〜10,000円程度が相場で、交通費も別途支給されます。研修は通常3〜5日間で、座学と実技を組み合わせて進みます。修了後テストに合格すれば正式に配属されます。
未経験から始めやすい警備業務の種類
警備業務は1号から4号まであり、未経験者には1号と2号が向いています。業務の性質が異なるので、自分の適性に合った業務を選ぶのが長く続けるコツです。
– [1号警備(施設警備)](#1号警備施設警備) – [2号警備(交通誘導警備・雑踏警備)](#2号警備交通誘導警備雑踏警備) – [未経験者が避けるべき業務](#未経験者が避けるべき業務)
1号警備(施設警備)
1号警備はビル、商業施設、病院、工場などの建物内を警備する業務です。主な仕事は巡回、防災設備の点検、受付対応、監視カメラのモニタリングです。屋内業務が中心なので天候に左右されず、体力的負担も軽めです。立ちっぱなしの時間は長いですが休憩もあり、未経験者が最も始めやすい業務です。夜間の施設警備は人と接する機会が少なく、一人で黙々と作業したい人に向いています。
2号警備(交通誘導警備・雑踏警備)
2号警備は工事現場での誘導やイベント会場の雑踏整理を行う業務です。屋外作業が中心で、夏の暑さや冬の寒さの中で立ち続けるため1号より体力が必要です。ただし誘導の基本動作を覚えれば未経験でもすぐ現場に出られ、採用ハードルは低めです。人とのコミュニケーションが多く、チームで協力して働くのが好きな人に向いています。日給も1号より高めなことが多いです。
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未経験者が避けるべき業務
3号警備(貴重品運搬)と4号警備(身辺警護)は専門性が高く、未経験者が最初から配属されることはほぼありません。3号は現金輸送車での貴重品運搬、4号はボディーガードとして要人を護衛する業務で、どちらも高度な判断力と経験が必要です。まずは1号か2号で経験を積んでから挑戦しましょう。
警備会社の選び方と応募のポイント
警備会社は大手から中小まで数多くあり、待遇や労働環境は会社で大きく異なります。未経験者が安心して働ける優良な会社を見極めるポイントを押さえましょう。
– [優良警備会社の特徴](#優良警備会社の特徴) – [求人票で確認すべきポイント](#求人票で確認すべきポイント) – [避けるべき警備会社の特徴](#避けるべき警備会社の特徴)
優良警備会社の特徴
優良な警備会社は法定研修に加えて独自の研修プログラムを用意しています。現場配属後もOJTでベテラン社員がサポートし、未経験者が孤立しない体制です。資格取得支援制度があり、警備員検定などの受験費用を会社が負担するケースも多いです。労務管理が適正で休憩時間や残業代がきちんと確保されます。社会保険完備は当然として、退職金制度や福利厚生が充実している会社を選びましょう。
求人票で確認すべきポイント
求人票ではまず給与体系をチェックします。日給制か月給制か、夜勤手当や資格手当の有無、交通費支給の上限を確認しましょう。勤務時間と休日も重要です。シフト制なら何勤何休か、月の休日数、有給の取りやすさを見ます。社会保険(雇用、労災、健康、厚生年金)加入が明記されているかも必須です。試用期間の長さと条件も確認しましょう。
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避けるべき警備会社の特徴
法定研修30時間すら実施していない会社は避けましょう。給与未払いや残業代不払いの噂がある会社、ネット上の口コミで労働環境の悪さが指摘されている会社も要注意です。面接時に契約内容の説明が曖昧だったり、質問に答えてくれない会社は信頼できません。
未経験者の面接対策と志望動機
警備会社の面接は他業界より比較的カジュアルですが、適性を見極められるポイントがあります。事前準備をしっかり行い、誠実な姿勢で臨むことが大切です。
– [面接でよく聞かれる質問](#面接でよく聞かれる質問) – [効果的な志望動機の例](#効果的な志望動機の例) – [面接時の服装と持ち物](#面接時の服装と持ち物)
面接でよく聞かれる質問
面接ではまず「なぜ警備員になりたいのか」という志望動機を必ず聞かれます。前職を辞めた理由や警備業界を選んだ理由を明確に答えられるよう準備しましょう。体力面では「長時間立っていられますか」「夜勤は大丈夫ですか」が定番です。体力に自信がなくても健康状態に問題ないことを伝えれば大丈夫です。シフトの希望も聞かれるため、夜勤の可否、土日祝日の勤務の可否、週何日働けるかを事前に考えておきましょう。
効果的な志望動機の例
志望動機では社会貢献への意欲、安定した仕事を求めていること、キャリアアップを目指していることなどを組み合わせると好印象です。「地域の安全を守る仕事に貢献したい」「責任ある仕事で成長したい」「将来は検定資格を取得して専門性を高めたい」といった具体的な目標を示すと前向きな姿勢が伝わります。前職の経験を活かせる点があれば盛り込むとよいでしょう。
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面接時の服装と持ち物
面接にはスーツが無難です。カジュアルでも構わないと言われた場合も、清潔感のある襟付きシャツとスラックスを選びましょう。持ち物は履歴書、筆記用具、メモ帳が基本です。職務経歴書があるとアピールしやすくなります。
未経験から警備員になった人の体験談
未経験から警備員に転職した人の事例を紹介します。転職のきっかけや研修の感想、現在の働き方を知ることで具体的なイメージが湧くでしょう。
– [元営業職からの転職事例](#元営業職からの転職事例) – [元フリーターからの転職事例](#元フリーターからの転職事例)
元営業職からの転職事例
42歳男性・Aさんは長年勤めた営業職から施設警備に転職しました。ノルマに追われる日々に疲れ、もっと落ち着いて働ける仕事を探していたそうです。新任教育では法律の授業が少し難しかったものの、護身術の実技は楽しく受講できました。現在は大型商業施設の夜間警備を担当し、巡回と監視業務を行っています。「人間関係のストレスが減り、自分のペースで働けるようになった」と満足しています。給与は下がりましたが、残業がほぼなくプライベートの時間が増えたことを喜んでいます。
元フリーターからの転職事例
28歳男性・Bさんはアルバイト生活から抜け出すため警備員の正社員採用に応募しました。学歴は高卒で特別な資格もありませんでしたが、面接で「真面目に働きたい」という熱意を伝えて採用されました。研修は思ったより厳しくなく、丁寧に教えてもらえたので安心したそうです。現在は交通誘導警備の現場で働いており、将来は検定資格を取得して隊長を目指しています。「初めて社会保険に加入でき、将来への不安が減った」と語っています。
未経験から警備員になる際のよくある質問
未経験者が気になる疑問をQ&A形式でまとめました。応募前の不安解消に役立ててください。
採用に関する質問
– Q: 年齢制限はありますか? – A: 18歳以上であれば年齢上限はほぼありません。60代や70代でも活躍している人が多数います。 – Q: 学歴は関係ありますか? – A: 学歴は一切不問です。中卒、高卒、大卒を問わず平等にチャンスがあります。 – Q: 未経験でも本当に採用されますか? – A: はい、警備業界は未経験者を積極的に採用しています。法定研修があるため、未経験でも安心です。詳細を見る
研修に関する質問
– Q: 研修は難しいですか? – A: 真面目に受講すれば誰でも修了できる内容です。法律の座学は少し難しく感じるかもしれませんが、実技も多く楽しく学べます。 – Q: 研修期間はどれくらいですか? – A: 新任教育は30時間で、通常3日から5日間かけて行われます。 – Q: 研修中も給与はもらえますか? – A: はい、研修期間中も給与が支給されます。日給7,000円から10,000円程度が相場です。詳細を見る
働き方に関する質問
– Q: 夜勤は必須ですか? – A: 会社や配属先によります。夜勤なしの日勤のみの求人もありますので、応募時に確認しましょう。 – Q: 休日はどれくらいありますか? – A: シフト制が多く、月8日から10日程度の休日が一般的です。希望休を出せる会社もあります。 – Q: 体力的にきついですか? – A: 施設警備は比較的負担が軽く、交通誘導警備は体力が必要です。自分の体力に合った業務を選びましょう。詳細を見る
まとめ:未経験から警備員への転職を成功させるために
未経験から警備員になるのは決して難しくありません。警備業界は人手不足が続いており、年齢や学歴を問わず幅広く募集しています。法定研修30時間を受ければ誰でもスタートでき、研修中も給与が出るので安心です。
ただし欠格事由に該当しないことを確認し、優良な警備会社を選ぶことが重要です。求人票で給与体系、勤務時間、社会保険の加入状況をチェックし、研修制度が整っている会社を選びましょう。面接では誠実な姿勢で志望動機を伝え、長時間勤務や夜勤への対応可能性を明確にすることが採用への近道です。
未経験から転職した人の多くが「思ったより働きやすい」「安定した生活が送れるようになった」と感じています。まずは1号警備か2号警備から始めて、経験を積みながら資格取得を目指せばキャリアアップも可能です。警備員という仕事に興味を持ったなら、まずは求人情報をチェックして一歩踏み出してみましょう。
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