人事のIT化・システム導入入門|クラウド人事システムの種類と選び方【2025年版】

人事業務のIT化・デジタル化は、もはや大企業だけの話ではありません。働き方改革やリモートワークの普及により、中小企業でもクラウド人事システムの導入が急速に進んでいます。しかし「どんなシステムを選べばいいのか」「自社に必要な機能は何か」と悩む人事担当者も少なくありません。
この記事では、人事のIT化の基礎知識から、クラウド人事システムの種類、選定基準、導入手順まで、2025年最新の情報とともに体系的に解説します。未経験から人事職を目指す方にも、システム更新を検討している担当者にも役立つ実践的なガイドです。
人事のIT化・デジタル化とは?【基礎知識】
人事のIT化・デジタル化とは、従来の紙やExcelで行っていた人事業務を、クラウドシステムやデジタルツールで効率化・自動化することを指します。具体的には、勤怠管理、給与計算、人事評価、採用管理などの業務プロセスをシステム化し、データの一元管理と業務の標準化を実現します。
従来の紙ベースの業務では、書類の保管場所が必要で、情報の検索に時間がかかり、転記ミスや計算ミスのリスクがありました。IT化により、これらの課題を解決し、人事担当者は定型業務から解放され、採用戦略や人材育成といった戦略的な業務に時間を使えるようになります。
2025年現在、人事システムの主流はクラウド型です。オンプレミス型(自社サーバーに設置)と比べて、初期費用が安く、インターネット環境があればどこからでもアクセスできるため、リモートワークにも対応しやすいメリットがあります。
人事のIT化が求められる3つの背景
1. 働き方改革と労働時間管理の厳格化 2019年の働き方改革関連法の施行以降、労働時間の客観的な把握が義務化されました。紙のタイムカードやExcelでの管理では、正確な労働時間の記録や残業時間の集計が困難です。勤怠管理システムを導入することで、リアルタイムでの労働時間把握と法令遵守が可能になります。
2. 労働人口減少と人材の最適配置 少子高齢化による労働人口の減少により、限られた人材を最大限活用する必要性が高まっています。タレントマネジメントシステムを活用すれば、従業員のスキルや経験を可視化し、適材適所の配置やキャリア開発を計画的に進められます。
3. リモートワークの普及とペーパーレス化 コロナ禍を契機にリモートワークが定着し、オフィスに出社しなくても人事業務を遂行できる環境が必須となりました。クラウド人事システムなら、自宅からでも勤怠申請、給与明細確認、人事評価などが可能になり、場所を問わない柔軟な働き方を実現します。
IT化で解決できる人事業務の課題
業務の属人化の解消 紙やExcelでの業務管理では、特定の担当者しか処理方法を知らない「属人化」が発生しやすくなります。システム化により業務プロセスが標準化され、担当者の異動や休暇時でも業務が滞らない体制を構築できます。また、新人の教育コストも削減され、マニュアル通りに操作すれば誰でも同じレベルで業務を遂行できます。
データ管理の煩雑さの解消 従業員情報、勤怠データ、給与情報、評価記録など、人事が扱うデータは膨大です。これらが紙やバラバラのExcelファイルで管理されていると、情報の検索に時間がかかり、データの整合性も保てません。人事システムでデータを一元管理すれば、必要な情報に瞬時にアクセスでき、レポート作成も自動化できます。
法改正対応の負担軽減 労働法や社会保険制度は頻繁に改正されます。紙やExcelで管理している場合、法改正のたびに計算式や様式を手作業で更新する必要があり、ミスのリスクも高まります。クラウド人事システムは、ベンダーが法改正に対応したアップデートを自動で提供するため、担当者の負担が大幅に軽減されます。
クラウド人事システムの種類と機能【7つの主要カテゴリー】
クラウド人事システムは、機能や目的に応じて複数のカテゴリーに分類されます。自社の課題に合わせて単機能のシステムを選ぶか、複数機能を統合したシステムを導入するかを検討しましょう。ここでは、主要な7つのカテゴリーとそれぞれの機能を詳しく解説します。
– [勤怠管理システム](#勤怠管理システム) – [給与計算システム](#給与計算システム) – [採用管理システム(ATS)](#採用管理システムats) – [タレントマネジメントシステム](#タレントマネジメントシステム) – [人事評価システム](#人事評価システム) – [労務管理システム](#労務管理システム) – [統合型人事システム(HRIS)](#統合型人事システムhris)
勤怠管理システム
勤怠管理システムは、従業員の出退勤時刻、休暇、残業時間などを記録・管理するシステムです。スマートフォンやICカード、生体認証などで打刻でき、リアルタイムで勤怠データを集計します。
主な機能には、シフト管理、有給休暇の自動計算、残業時間のアラート機能、遅刻・早退の自動判定などがあります。労働基準法に準拠した労働時間の管理が可能で、36協定の上限チェックや変形労働時間制への対応もできます。
代表的なサービスとして、ジョブカン勤怠管理、KING OF TIME、マネーフォワード クラウド勤怠などがあり、月額数百円/人から利用できます。リモートワークにも対応し、GPS機能で在宅勤務の記録も可能です。
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給与計算システム
給与計算システムは、毎月の給与計算を自動化し、給与明細の発行、源泉徴収票の作成、社会保険料の計算などを行います。勤怠データと連携することで、残業代や各種手当を自動計算できます。
年末調整機能も搭載されており、従業員がオンラインで必要書類を提出し、システムが自動で計算・書類作成を行います。税制改正や保険料率の変更にも自動対応するため、毎年の法改正対応の手間が省けます。
freee人事労務、マネーフォワード クラウド給与、弥生給与などが代表的で、銀行振込データの自動作成や会計ソフトとの連携機能も充実しています。給与計算の属人化を解消し、ミスのリスクを大幅に削減できます。
採用管理システム(ATS)
ATS(Applicant Tracking System)は、応募者の情報管理から選考プロセスの進捗管理まで、採用業務全体を効率化するシステムです。複数の求人媒体からの応募者情報を一元管理できます。
応募者とのメールやりとり、面接日程の調整、選考評価の記録、内定通知の送付など、採用に関わる業務をシステム上で完結できます。応募者データベースを蓄積することで、将来の採用にも活用できます。
HRMOS採用、ジョブカン採用管理、Talentioなどが代表的で、Indeed、リクナビ、マイナビなどの求人媒体と連携可能です。採用チームでの情報共有がスムーズになり、候補者体験(Candidate Experience)の向上にもつながります。
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タレントマネジメントシステム
タレントマネジメントシステムは、従業員一人ひとりのスキル、経験、資格、キャリア志向などを可視化し、戦略的な人材育成と配置を支援するシステムです。人材データベースとして機能します。
スキルマップの作成、後継者計画(サクセッションプラン)、研修管理、キャリアパスの設計などが可能です。従業員の強みや育成が必要な領域を把握し、適材適所の配置や計画的な人材育成を実現します。
カオナビ、HRBrain、タレントパレットなどが代表的で、人材の可視化により組織の人的資本を最大化できます。特に中堅企業以上では、戦略的な人事を推進するための重要なツールとなっています。
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人事評価システム
人事評価システムは、目標設定、評価シート作成、評価フィードバック、評価結果の集計などを効率化するシステムです。MBO(目標管理)、OKR、360度評価など、さまざまな評価制度に対応しています。
評価プロセスをオンライン化することで、紙の評価シートの配布・回収が不要になり、評価者と被評価者のやりとりもシステム上で完結します。評価の進捗状況をリアルタイムで把握でき、期限管理も自動化できます。
あしたのクラウド、HRBrain、カオナビなどが代表的で、評価データを蓄積して昇給・昇格の判断材料にしたり、評価の甘辛調整を支援する機能もあります。評価の透明性と公平性を高めることができます。
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労務管理システム
労務管理システムは、入社・退社手続き、社会保険の取得・喪失手続き、雇用契約書の作成、マイナンバー管理など、労務業務全般を効率化するシステムです。電子申請に対応し、e-Govを通じた行政手続きも可能です。
従業員情報の変更(住所変更、扶養家族の追加など)をオンラインで収集し、必要な届出書類を自動作成します。これにより、紙の申請書の記入・押印・郵送といった手間が省けます。
SmartHR、オフィスステーション労務、freee人事労務などが代表的で、特にSmartHRは労務管理のクラウド化において高いシェアを持ちます。労務担当者の業務負担を大幅に削減できます。
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統合型人事システム(HRIS)
HRIS(Human Resource Information System)は、上記の各機能を統合したオールインワン型の人事システムです。勤怠、給与、労務、評価、タレントマネジメントなど、人事業務全体を一つのプラットフォームで管理できます。
統合型の最大のメリットは、データの一元管理です。各システム間でデータを連携する手間がなく、従業員情報を一度登録すれば全機能で利用できます。また、人事データを統合的に分析し、経営判断に活用できます。
SAP SuccessFactors、Workday、Oracle HCM Cloudなどが代表的で、主に大企業や外資系企業で導入されています。初期費用は高額ですが、長期的には運用コストの削減と戦略的人事の実現が期待できます。
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クラウド人事システムのメリット・デメリット
クラウド人事システムの導入を検討する際には、メリットだけでなくデメリットも理解した上で判断することが重要です。ここでは、導入による利点と注意すべき点を客観的に解説します。
– [5つの主要メリット](#5つの主要メリット) – [導入時の注意点とデメリット](#導入時の注意点とデメリット)
5つの主要メリット
1. 初期費用の大幅削減 オンプレミス型システムでは、サーバー購入やネットワーク構築に数百万円の初期投資が必要でした。クラウド型は月額料金制のため、初期費用を数万円程度に抑えられます。中小企業でも導入しやすく、スモールスタートから始めて段階的に機能を拡張できます。
2. 自動アップデートによる法改正対応 労働法や社会保険制度の改正に対応するため、オンプレミス型では都度アップデート費用が発生しました。クラウド型はベンダーが自動でアップデートを提供するため、追加費用なしで常に最新の法令に対応できます。システム担当者の負担も大幅に軽減されます。
3. リモートワークへの完全対応 インターネット環境があれば、場所を問わずアクセスできるのがクラウドの最大の強みです。在宅勤務、サテライトオフィス、出張先からでも勤怠入力、給与確認、評価入力などが可能で、柔軟な働き方を実現します。
4. 拡張性と柔軟性 従業員数の増減に合わせて、利用アカウント数を柔軟に変更できます。繁忙期にアカウントを増やし、閑散期に減らすといった調整も可能です。また、必要な機能だけを選んで契約できるため、無駄なコストを削減できます。
5. データ分析と可視化 クラウドシステムに蓄積されたデータを活用し、離職率、残業時間の推移、評価分布などを可視化できます。ダッシュボード機能により、人事データを経営指標として活用し、データドリブンな意思決定が可能になります。ピープルアナリティクスの基盤として機能します。
導入時の注意点とデメリット
1. セキュリティとデータ管理の懸念 人事データは個人情報や給与情報など機密性の高いデータを含むため、クラウドに保存することへの不安があります。対策として、ISO27001やプライバシーマークを取得しているベンダーを選び、二段階認証やIPアドレス制限などのセキュリティ機能を活用することが重要です。
2. カスタマイズの制限 オンプレミス型と比べて、クラウド型はカスタマイズの自由度が低い傾向にあります。自社独自の複雑な就業規則や給与体系に完全対応できない場合があります。導入前に自社の要件とシステムの標準機能を詳細に確認し、カスタマイズ可能な範囲を把握しましょう。
3. ランニングコストの継続性 月額料金制のため初期費用は安いものの、長期的に見るとランニングコストが累積します。5年、10年といった長期視点で総所有コスト(TCO)を計算し、オンプレミス型と比較検討することが重要です。従業員数が多い企業では、特に慎重な試算が必要です。
4. インターネット環境への依存 クラウドシステムはインターネット接続が前提のため、通信障害時にはアクセスできなくなるリスクがあります。ベンダーのサーバー稼働率(SLA)を確認し、99.9%以上の稼働保証があるサービスを選びましょう。また、給与計算など期限がある業務は、余裕を持ったスケジュールで進めることが重要です。
人事システムの選び方|5つの選定基準
数多くの人事システムの中から自社に最適なものを選ぶには、明確な選定基準が必要です。ここでは、システム選定で重視すべき5つのポイントを解説します。
– [企業規模と従業員数で選ぶ](#企業規模と従業員数で選ぶ) – [必要な機能で選ぶ](#必要な機能で選ぶ) – [費用対効果で選ぶ](#費用対効果で選ぶ) – [既存システムとの連携性で選ぶ](#既存システムとの連携性で選ぶ) – [サポート体制と導入実績で選ぶ](#サポート体制と導入実績で選ぶ)
企業規模と従業員数で選ぶ
従業員数によって適したシステムが異なります。小規模企業(従業員50名未満)では、シンプルで使いやすく、低価格なシステムが適しています。ジョブカン、freee、マネーフォワードなどのクラウドサービスは、月額数万円から利用でき、専門知識がなくても操作できます。
中堅企業(50〜500名)では、複数拠点管理や部門別の権限設定など、やや複雑な要件に対応できるシステムが必要です。SmartHR、カオナビ、HRBrainなどが適しており、組織の成長に合わせて機能を拡張できる拡張性が重要です。
大企業(500名以上)では、グローバル展開、複雑な組織階層、多様な雇用形態に対応できる統合型HRISが求められます。SAP、Workday、Oracle HCMなどのエンタープライズ向けシステムが選択肢となり、導入には専門のコンサルタントが必要です。
必要な機能で選ぶ
まず自社で解決したい課題を明確にし、必要な機能を優先順位付けしましょう。勤怠管理だけを効率化したいなら単機能の勤怠システム、人事業務全体を統合したいなら統合型HRISというように、目的に応じて選びます。
単機能特化型は、特定の業務に強みがあり、専門性の高い機能を備えています。例えば、シフト管理が複雑な飲食・小売業なら、シフト作成機能が充実した勤怠システムを選ぶべきです。一方、統合型は機能間の連携がスムーズで、データの二重入力が不要になります。
必須機能と希望機能を区別し、「絶対に必要な機能」を満たすシステムの中から、「あると便利な機能」が多いものを選ぶと失敗しません。デモやトライアルで実際の操作性を確認することも重要です。
費用対効果で選ぶ
システムのコストは、初期費用、月額費用、オプション費用の3つに分けて考えます。クラウド型の多くは初期費用が無料〜10万円程度で、月額費用は1人あたり300〜1,000円が相場です。従業員100名なら月額3万〜10万円が目安です。
費用対効果を正しく評価するには、削減できる業務時間を金額換算します。例えば、給与計算に月20時間かかっていた作業が5時間に短縮されれば、月15時間の削減です。時給2,000円換算で月3万円の削減効果があり、システム費用が月5万円なら実質コストは月2万円と考えられます。
また、ミスによる再計算や法的リスクの削減、従業員満足度の向上といった定性的な効果も考慮しましょう。安いだけで機能不足のシステムを選ぶと、結局別のシステムを追加導入することになり、総コストが増える可能性があります。
既存システムとの連携性で選ぶ
すでに会計システムや給与ソフトを使用している場合、新しい人事システムとの連携性を確認しましょう。API連携やデータ出力機能があれば、システム間でのデータのやり取りが自動化され、二重入力の手間が省けます。
例えば、勤怠システムと給与計算システムが連携していれば、勤怠データが自動的に給与計算に反映され、残業代の計算ミスを防げます。労務システムと給与システムの連携では、入退社情報が自動で給与計算に反映され、支給漏れや過払いを防止できます。
主要な会計ソフト(弥生、freee、マネーフォワードなど)との連携実績があるか、CSVエクスポート機能があるかを確認しましょう。将来的な拡張も見据え、他システムとの連携がしやすいオープンなプラットフォームを選ぶと、柔軟性が高まります。
サポート体制と導入実績で選ぶ
システム導入時と運用中のサポート体制は、成功の鍵を握ります。特に人事システムに不慣れな企業では、電話やチャットでの問い合わせ対応、導入支援、操作トレーニングなどが充実しているベンダーを選びましょう。
サポートの対応時間(平日のみか、土日対応か)、レスポンス時間(即時対応か、24時間以内か)も確認が必要です。給与計算など期限がある業務では、トラブル時に迅速な対応が求められます。サポート料金が月額費用に含まれているか、別料金かも確認しましょう。
同業界や同規模企業での導入実績も重要な判断材料です。自社と似た業種・規模での導入事例があれば、同様の課題を解決できる可能性が高く、ベンダーもノウハウを持っています。導入事例や顧客の声を公式サイトで確認し、具体的な成果を確認しましょう。
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システム導入の進め方|5つのステップ
人事システムの導入を成功させるには、計画的なプロジェクト管理が不可欠です。ここでは、導入プロセスを5つのステップに分けて解説します。
– [ステップ1: 現状分析と課題整理](#ステップ1-現状分析と課題整理) – [ステップ2: 要件定義と予算設定](#ステップ2-要件定義と予算設定) – [ステップ3: システム比較と選定](#ステップ3-システム比較と選定) – [ステップ4: 導入とデータ移行](#ステップ4-導入とデータ移行) – [ステップ5: 運用開始とフォローアップ](#ステップ5-運用開始とフォローアップ)
ステップ1: 現状分析と課題整理
まず、現在の人事業務フローを可視化し、どこに問題があるのかを明確にします。各業務にかかっている時間、ミスが発生しやすい工程、属人化している作業をリストアップしましょう。現場の人事担当者や従業員にヒアリングを行い、実際の業務上の困りごとを収集します。課題が明確になれば、システムで解決すべき優先順位が見えてきます。
ステップ2: 要件定義と予算設定
課題をもとに、システムに求める要件を定義します。「必須要件(Must have)」と「希望要件(Nice to have)」に分類し、必須要件を満たすシステムを選定対象とします。同時に、導入にかけられる予算を設定し、初期費用、月額費用、導入支援費用を含めた総コストの上限を決めます。経営層の承認を得るため、費用対効果を数値化した提案書を作成しましょう。
ステップ3: システム比較と選定
要件と予算に合致する複数のシステムをリストアップし、比較検討します。各ベンダーにデモを依頼し、実際の操作画面を確認しましょう。可能であれば無料トライアルを活用し、実際の業務で使えるかを検証します。最終候補を2〜3社に絞り込み、見積もりを取得して、機能・価格・サポートの総合評価で最終決定します。
ステップ4: 導入とデータ移行
契約後、システムの初期設定を行います。組織情報、従業員情報、就業規則、給与体系などをシステムに登録します。既存のExcelや紙のデータをシステムに移行する作業は時間がかかるため、計画的に進めましょう。並行して、管理者向けのトレーニングを受け、システムの操作方法や運用ルールを習得します。
ステップ5: 運用開始とフォローアップ
本番稼働前に、一部の部署や少人数でテスト運用を行い、問題がないか確認します。問題なければ全社展開し、従業員向けの説明会やマニュアル配布を行います。運用開始後は、利用状況をモニタリングし、従業員からのフィードバックを収集します。定期的に効果測定を行い、導入前と比べて業務時間がどれだけ削減されたか、ミスが減ったかを数値化しましょう。
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2025年の人事システムトレンド
人事テクノロジー(HRテック)は急速に進化しており、2025年には新しい技術やトレンドが人事業務を大きく変えつつあります。最新の動向を押さえておきましょう。
– [AI・機械学習の活用](#ai機械学習の活用) – [データドリブンな人事戦略](#データドリブンな人事戦略)
AI・機械学習の活用
AI技術が人事システムに組み込まれ、単純な自動化を超えた高度な支援が可能になっています。採用領域では、AIが履歴書を自動スクリーニングし、求人要件に合致する候補者を推薦します。面接の日程調整もAIチャットボットが自動で行い、人事担当者の負担を軽減します。
タレントマネジメント領域では、従業員のパフォーマンスデータや行動パターンから、退職リスクの高い従業員を予測する機能が登場しています。これにより、事前に面談やキャリア支援を行い、優秀な人材の流出を防げます。また、AIが個々の従業員に最適な研修プログラムや配置を提案し、人材育成の効率を高めています。
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データドリブンな人事戦略
人事データを分析し、経営戦略に活用する「ピープルアナリティクス」が主流になりつつあります。従業員のスキル、パフォーマンス、エンゲージメント、離職率などのデータを統合分析し、組織の健康状態を可視化します。
HR BIツール(ビジネスインテリジェンスツール)を活用すれば、部門別の残業時間、評価分布、採用コスト、研修効果などをダッシュボードで一目で把握できます。これらのデータをもとに、客観的な根拠に基づいた人事施策の立案が可能になり、経営層への説明力も向上します。2025年の人事には、データを読み解き、戦略に活かす能力が求められています。
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まとめ: 人事のIT化で業務効率と戦略性を両立する
人事のIT化・デジタル化は、業務効率化だけでなく、戦略的な人事への転換を可能にします。クラウド人事システムを活用すれば、勤怠管理、給与計算、労務手続きといった定型業務を自動化し、人事担当者は採用戦略、人材育成、組織開発といった付加価値の高い業務に集中できます。
システム選びで重要なのは、自社の課題と優先順位を明確にし、必要な機能を見極めることです。企業規模、予算、既存システムとの連携性、サポート体制を総合的に評価し、長期的な視点で最適なシステムを選びましょう。導入は計画的に進め、現状分析から運用開始まで段階的に実施することが成功の鍵です。
2025年の人事業務では、AIやデータ分析を活用した高度なHRテックが標準となりつつあります。今からシステム導入を検討し、人事のデジタルトランスフォーメーションを推進することで、競争力のある組織づくりを実現できます。まずは無料トライアルやデモで実際のシステムに触れ、第一歩を踏み出しましょう。
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