人事の1日のスケジュール|採用担当のリアルな働き方と業務の流れ【繁忙期・閑散期別】

人事の仕事に興味はあるけれど、実際にどんな1日を過ごしているのか分からない――そんな疑問を持っている方は多いのではないでしょうか。人事職、特に採用担当の業務は、時期によって忙しさや業務内容が大きく変わります。
本記事では、人事採用担当のリアルな1日のスケジュールを、繁忙期と閑散期に分けて詳しく紹介します。未経験から人事職を目指す方や、転職を検討している方にとって、具体的な働き方のイメージを持つことができる内容となっています。実際の時間帯別の業務内容から、残業の実態、効率的な働き方のポイントまで、現場のリアルな情報をお伝えします。
人事採用担当の基本的な業務内容
人事採用担当の1日のスケジュールを見る前に、まずは基本的な業務内容を理解しておきましょう。採用担当は単に面接を実施するだけではなく、採用活動全体のコーディネーターとしての役割を担っています。求人票の作成から、応募者管理、選考の調整、面接実施、内定後のフォローまで、幅広い業務を担当します。また、採用計画の策定や採用手法の改善など、戦略的な業務にも関わることが多く、企業の成長を支える重要なポジションです。
採用フローにおける人事の役割
人事採用担当は、採用フローの各段階で中心的な役割を果たします。まず、事業部門からの採用ニーズをヒアリングし、求める人物像を明確化します。その後、求人票を作成し、求人媒体への掲載や人材紹介会社との連携を進めます。応募者が集まったら、書類選考を行い、面接の日程調整を実施。面接では面接官のアテンドや評価のとりまとめを担当し、採用会議で合否を決定します。内定後は入社までのフォローや入社手続きを進め、スムーズな受け入れ体制を整えます。このように、採用活動の始まりから終わりまで、すべての工程に関わるのが人事採用担当の特徴です。
繁忙期と閑散期の違い
人事採用担当の業務は、繁忙期と閑散期で大きく変わります。繁忙期は主に3月〜5月の新卒採用シーズンと、秋の中途採用シーズンです。この時期は、多数の応募者対応、連日の面接実施、選考結果の通知など、スピード感が求められる業務が集中します。1日に3〜5件の面接をこなすことも珍しくなく、残業時間も増える傾向にあります。一方、閑散期は採用活動が落ち着くため、次期の採用計画の策定、選考フローの見直し、採用システムの改善など、戦略的な業務に時間を使えます。また、他の人事業務(研修や労務管理)のサポートに回ることもあり、幅広い人事スキルを身につける機会となります。
【繁忙期】人事採用担当の1日のスケジュール
採用シーズンの繁忙期は、人事採用担当にとって最も忙しい時期です。ここでは、新卒採用や中途採用が本格化する時期の典型的な1日のスケジュールを、時間帯別に詳しく見ていきましょう。応募者対応、面接実施、社内調整など、多様な業務が同時進行する様子がわかります。
– [午前中(9:00〜12:00)の業務](#午前中900-1200の業務) – [午後(13:00〜18:00)の業務](#午後1300-1800の業務) – [夕方以降(18:00〜)の業務](#夕方以降1800の業務)
午前中(9:00〜12:00)の業務
午前中は、1日の業務をスムーズに進めるための準備時間として重要です。出社後すぐに取り組むのはメールチェックです。応募者からの質問や、面接の日程調整メール、人材紹介会社からの候補者情報など、前日夜から当日朝にかけて届いたメールに優先的に返信します。応募者対応は迅速さが重要なので、午前中のうちに対応を完了させることを心がけます。その後、応募者管理システムにアクセスし、当日の面接予定者の情報を確認。履歴書や職務経歴書を改めて読み込み、面接で確認すべきポイントをチェックします。また、午後に予定されている面接の準備として、面接室の予約確認や、面接官へのリマインドも行います。
応募者管理と選考スケジュール調整
繁忙期の午前中で特に時間を要するのが、応募者管理と選考スケジュールの調整です。採用管理システムを使って、現在どの段階にどれだけの候補者がいるかを把握し、選考が滞っている案件がないかをチェックします。書類選考の結果を応募者に通知したり、次の面接ステップに進む候補者の日程調整を進めたりします。複数の候補者と面接官のスケジュールを調整するのは意外と大変で、候補者の希望日時と面接官の空き時間をマッチングさせる作業に時間がかかることもあります。この時間帯に翌週以降の面接予定を確定させておくことで、後の業務がスムーズに進みます。
面接官との事前打ち合わせ
午前中の重要な業務の一つが、面接官との事前打ち合わせです。特に初めて面接を担当する社員や、新しいポジションの採用の場合は、事前のすり合わせが不可欠です。打ち合わせでは、求める人物像の確認、評価ポイントの共有、質問項目のすり合わせなどを行います。また、面接の流れや時間配分、役割分担(誰が何を質問するか)も明確にします。面接官によって評価基準がバラバラにならないよう、評価シートの使い方や、合否判定の基準についても共有します。この事前準備があることで、午後の面接をより効果的に進められるようになります。
午後(13:00〜18:00)の業務
午後は面接の実施が中心となります。繁忙期には1日に3〜5件の面接が入ることも珍しくありません。面接は1件あたり30分〜1時間程度で、その間に応募者の受付、面接への同席、評価のまとめなどを行います。面接と面接の間には、わずかな時間しかないこともありますが、その合間を縫って緊急のメール対応や、次の面接準備を進めます。また、採用会議が設定されている日は、面接官や役員が集まって候補者の合否を判定します。午後の時間帯は、人事採用担当の業務の中で最も人と接する時間が多く、コミュニケーション能力が試される時間帯です。
面接の実施と評価
面接時には、人事担当者は面接官のサポート役として同席することが多いです。応募者を面接室に案内し、リラックスできる雰囲気を作るのも人事の役割です。面接中は、応募者の発言や態度を観察しながら、評価シートにメモを取ります。面接官が聞き逃した点や、追加で確認したい内容があれば、適宜質問を追加します。面接終了後は速やかに評価シートを記入し、面接官からも評価をもらいます。複数の面接が連続する日は、評価内容が混同しないよう、面接直後に記録を残すことが重要です。評価シートには、スキルや経験の適合度だけでなく、社風との相性や、コミュニケーション能力、入社意欲の高さなども記録します。
採用会議と合否判定
週に1〜2回程度、採用会議が開催されます。この会議では、直近で面接を実施した候補者について、面接官や関係部署の責任者が集まって合否を判定します。人事担当者は会議の進行役として、各候補者の情報をまとめた資料を準備し、面接での評価内容を報告します。参加者からの意見を集約し、最終的な合否判定を行います。内定を出す場合は、オファー条件(給与、入社日など)も決定します。不合格となった候補者については、その理由を明確にし、今後の採用活動に活かすためのフィードバックとして記録します。採用会議の結果は、その日のうちに議事録としてまとめ、関係者に共有します。
夕方以降(18:00〜)の業務
夕方以降は、その日の面接や採用会議の結果を受けて、応募者への連絡や翌日以降の準備を進めます。内定が決まった候補者には、できるだけ早く連絡を入れることが重要です。電話やメールで内定の意向を伝え、オファー面談の日程を調整します。残念ながら不合格となった候補者にも、丁寧な連絡を心がけます。応募者にとっては不本意な結果でも、企業としての誠実な対応が、今後の企業イメージにつながります。また、翌日の面接準備や、求人票の修正、採用媒体への掲載内容の見直しなども行います。繁忙期の残業時間は、19時〜20時頃まで及ぶことが多く、月の残業時間は30〜40時間程度になることもあります。ただし、最近はワークライフバランスを重視する企業が増えており、業務の効率化やチーム内での役割分担によって、残業時間を削減する取り組みも進んでいます。
【閑散期】人事採用担当の1日のスケジュール
採用活動が落ち着く閑散期は、日々の選考対応から解放され、より戦略的な業務に集中できる時期です。閑散期の過ごし方によって、次の繁忙期の成功が左右されると言っても過言ではありません。ここでは、閑散期の人事採用担当がどのような業務に取り組んでいるのかを具体的に見ていきましょう。
– [採用戦略の見直しと計画](#採用戦略の見直しと計画) – [採用システムの改善](#採用システムの改善) – [他の人事業務のサポート](#他の人事業務のサポート)
採用戦略の見直しと計画
閑散期の最重要業務の一つが、次期採用計画の策定です。前回の採用活動を振り返り、応募数、選考通過率、内定承諾率などのデータを分析します。どの求人媒体からの応募が多かったか、どの選考フローが効果的だったかを検証し、改善点を洗い出します。また、事業部門と連携して、次年度の採用人数や求める人物像を確認します。予算策定も重要な業務で、求人媒体の利用費用、人材紹介会社への報酬、採用イベントの開催費用などを見積もります。さらに、新しい採用手法の調査も行います。近年ではダイレクトリクルーティングやリファラル採用など、多様な採用手法が登場しているため、自社に適した方法を検討します。この時期にしっかりと計画を立てておくことで、次の繁忙期をスムーズに乗り切ることができます。
採用システムの改善
閑散期には、選考フローや評価基準の見直しにも時間を使えます。前回の採用活動で感じた課題を整理し、選考プロセスの改善案を検討します。例えば、面接回数が多すぎて優秀な候補者を逃していないか、書類選考の基準が適切かなどを検証します。また、面接官向けのトレーニング資料を作成したり、評価シートのフォーマットを見直したりすることもあります。採用管理システムの使い勝手が悪い場合は、新しいシステムの導入を検討することもあります。さらに、採用ブランディングの強化も重要です。企業の魅力を伝えるコンテンツを作成したり、採用サイトのリニューアルを進めたりします。社員インタビュー記事や、職場の雰囲気を伝える動画コンテンツの制作なども、この時期に取り組む企業が多いです。
他の人事業務のサポート
採用担当でも、閑散期には他の人事業務をサポートすることがあります。例えば、新入社員研修のサポートや、社員のキャリア面談への同席などです。労務管理チームの業務を手伝うこともあり、勤怠管理や給与計算のチェック、社会保険手続きなどに関わることで、人事業務全般の知識を深めることができます。人事制度の見直しプロジェクトに参加することもあり、評価制度や報酬制度の改定に携わる機会もあります。このように、閑散期は採用以外の人事業務に触れられる貴重な時期であり、総合的な人事スキルを磨くチャンスとなります。幅広い経験を積むことで、採用活動においても、より深い視点で候補者を評価できるようになります。
人事採用担当の働き方のポイント
人事採用担当として効率的に働き、成果を上げるためには、いくつかの重要なポイントがあります。繁忙期には複数のタスクが同時進行するため、適切な優先順位付けと時間管理が不可欠です。また、応募者との良好なコミュニケーションを保つことで、候補者体験を向上させ、優秀な人材の獲得につながります。ここでは、実務で役立つ働き方のコツを具体的に紹介します。
– [業務の優先順位付けと時間管理](#業務の優先順位付けと時間管理) – [応募者とのコミュニケーションのコツ](#応募者とのコミュニケーションのコツ)
業務の優先順位付けと時間管理
人事採用担当の業務は多岐にわたるため、優先順位付けが成功の鍵となります。緊急度と重要度のマトリクスを使って、タスクを分類しましょう。応募者への返信や面接の日程調整など、相手がいる業務は緊急度が高いため、優先的に対応します。一方、採用計画の策定や選考フローの改善など、重要だが緊急ではない業務は、閑散期や午前中の集中できる時間に取り組むのが効果的です。また、タスク管理ツールやカレンダーアプリを活用して、業務の見える化を図ることも重要です。面接が詰まっている日は、事前に必要な資料をまとめておくなど、スキマ時間を有効活用する工夫も必要です。さらに、チーム内で役割分担を明確にし、困ったときは助けを求めることも大切です。一人で抱え込まず、効率的に業務を進める体制を整えましょう。
応募者とのコミュニケーションのコツ
優秀な人材を獲得するには、応募者との良好なコミュニケーションが不可欠です。まず、迅速な対応を心がけましょう。応募や問い合わせには、遅くとも翌営業日までには返信することで、企業への信頼感を高めます。また、丁寧で分かりやすい言葉遣いも重要です。専門用語を避け、応募者が理解しやすい表現を使いましょう。選考結果の連絡では、不合格の場合でも、感謝の気持ちを伝え、可能であれば今後の改善点をフィードバックすることで、候補者の企業イメージを損ないません。面接時には、一方的な質問攻めにならないよう、応募者の疑問にも丁寧に答え、双方向のコミュニケーションを意識します。こうした細やかな配慮が、候補者体験の向上につながり、結果として優秀な人材の獲得や、企業の評判向上に貢献します。
まとめ: 人事採用担当の1日を理解してキャリアに活かそう
本記事では、人事採用担当の1日のスケジュールを、繁忙期と閑散期に分けて詳しく紹介しました。繁忙期は応募者対応や面接実施など、スピード感が求められる業務が中心となり、残業も増える傾向にあります。一方、閑散期は採用戦略の見直しやシステム改善など、戦略的な業務に集中できる時期です。
人事採用担当の仕事は、時期によって忙しさや業務内容が大きく変わりますが、その分、多様なスキルを身につけることができます。コミュニケーション能力、スケジュール管理能力、データ分析力、戦略的思考力など、ビジネスパーソンとして重要なスキルを総合的に磨ける職種です。
未経験から人事職を目指す方は、まず中小企業の採用担当や、人材紹介会社のキャリアアドバイザーとしてキャリアをスタートするのも一つの方法です。実務経験を積むことで、採用業務の流れを体系的に理解し、より大規模な採用活動を担える人材へと成長できます。また、人事の専門資格(キャリアコンサルタントや社会保険労務士など)の取得を目指すことで、さらなるキャリアアップも可能です。
人事採用担当は、企業の未来を創る重要な役割を担っています。優秀な人材を見極め、企業と候補者の最適なマッチングを実現することで、組織の成長に直接貢献できるやりがいのある仕事です。本記事で紹介したリアルなスケジュールや働き方のポイントを参考に、ぜひ人事職へのキャリアチェンジを検討してみてください。
📕関連記事: – 人事の仕事内容を完全ガイド|採用・教育・評価など5つの主要業務と1日の流れ – 人事と労務の違いとは?業務内容・年収・キャリアを徹底比較|どちらが自分に合う? – 人事と総務の違いを徹底解説|仕事内容・年収・向いている人の特徴を比較 – 未経験から人事への転職は難しい?成功率を高める5つの戦略|採用担当が狙い目の理由 – 人事のキャリアパス完全ガイド|ゼネラリスト・スペシャリスト・CHROへの道を解説 – 人事採用担当の仕事内容|未経験者が知るべき業務の流れと必要スキル7選 – 人事のやりがいと苦労|組織づくりの醍醐味と板挟みの現実【経験者の声】
関連記事

人事に役立つ資格8選|未経験者におすすめの資格と取得優先順位【難易度・費用も解説】
人事に役立つ資格8選を徹底解説。社会保険労務士、キャリアコンサルタント、人事総務検定など、難易度・費用・取得期間を比較。未経験者向けの取得優先順位も紹介します。

人事研修・教育担当の仕事内容|未経験から人材育成のプロになる方法【キャリアパス付き】
人事研修・教育担当の仕事内容を徹底解説。研修カリキュラム設計、OJT・Off-JT運用、効果測定など具体的な業務フローから、未経験からのキャリアチェンジ方法、必要スキル、年収水準、将来のキャリアパスまで人材育成のプロになる道筋を詳しく紹介し...

人事に向いている人の特徴10選|適性チェックリストで自己診断【未経験者必見】
人事に向いている人の特徴10選を徹底解説。適性チェックリストで自己診断できます。コミュニケーション能力、守秘義務、縁の下の力持ち精神など、未経験者必見の内容です。
