カスタマーサポートの志望動機の書き方｜未経験者向け例文とNG例を紹介

公開日: 2025年11月29日更新日: 2025年11月30日

著者: MeTimeキャリア編集部

カスタマーサポートへの応募では、志望動機の書き方が選考結果を大きく左右します。特に未経験者の場合、どのように自分の経験や適性をアピールすれば良いか迷うことも多いでしょう。本記事では、カスタマーサポートの志望動機を書くための重要なポイントから、未経験者・経験者向けの具体的な例文、さらにNGな書き方と改善例まで詳しく解説します。実際に使える実用的な内容で、応募書類作成に役立ててください。

カスタマーサポートの志望動機で押さえるべき3つのポイント

カスタマーサポートの志望動機を作成する際、特に重要となるのが「顧客対応への適性」「具体的なエピソード」「企業理解」の3つの要素です。これらをバランスよく盛り込むことで、採用担当者に「この人ならカスタマーサポート業務を任せられる」と思わせることができます。以下では、それぞれのポイントについて具体的に解説します。

顧客対応への興味・適性を明確に示す
具体的なエピソードで説得力を持たせる
企業・サービスへの理解を示す

顧客対応への興味・適性を明確に示す

カスタマーサポートの志望動機では、顧客とのコミュニケーションに興味があること、そして適性を持っていることを明確に伝える必要があります。「人と話すのが好き」という抽象的な表現ではなく、「お客様の課題を解決する過程にやりがいを感じる」「丁寧なコミュニケーションで信頼関係を築くことに喜びを感じる」といった、カスタマーサポート業務の本質に触れる表現を心がけましょう。このアプローチは、【関連記事】カスタマーサポートに向いている人の7つの特徴｜適性診断と性格分析で解説している適性の要素とも一致します。

具体的なエピソードで説得力を持たせる

志望動機に説得力を持たせるには、過去の経験から具体的なエピソードを引用することが効果的です。接客業での顧客対応経験、事務職でのクレーム処理経験、あるいは日常生活での問題解決経験など、あなたがカスタマーサポート業務に適性があることを示す実例を挙げましょう。数字や具体的な状況を含めることで、より印象に残る志望動機になります。

企業・サービスへの理解を示す

応募先企業の事業内容やサービス、企業理念への理解を示すことも重要です。「御社のサービスを利用して感動した経験」「企業理念に共感した理由」など、なぜその企業のカスタマーサポートとして働きたいのかを具体的に伝えましょう。企業研究をしっかり行い、他社ではなくその企業を選んだ理由を明確にすることで、志望度の高さをアピールできます。転職を検討している方は、【関連記事】カスタマーサポートへ未経験から転職する方法｜8割が未経験スタートも参考にしてください。

【未経験者向け】カスタマーサポートの志望動機例文3選

カスタマーサポート未経験者でも、これまでの職務経験や日常の経験から適性をアピールすることができます。ここでは、異なる職種からカスタマーサポートへ転職する際の志望動機例文を3パターン紹介します。自分の経験に近いパターンを参考に、実際の応募書類に活用してください。

接客業からの転職パターン
事務職からのキャリアチェンジパターン
異業種からの挑戦パターン

接客業からの転職パターン

「前職では3年間アパレル販売員として、月間平均80名のお客様に接客対応してまいりました。お客様のニーズを丁寧にヒアリングし、最適な商品をご提案することで、リピーター率を20%向上させた経験があります。この経験を通じて、お客様の課題を解決する過程に大きなやりがいを感じるようになりました。御社のカスタマーサポートでは、より専門的な知識を活かして顧客満足度向上に貢献できると考え、応募いたしました。対面での接客経験で培ったコミュニケーション力と傾聴力を活かし、電話やチャットでも質の高いサポートを提供したいと考えております。」

事務職からのキャリアチェンジパターン

「前職では一般事務として3年間、社内外からの問い合わせ対応を担当してまいりました。1日平均30件の電話・メール対応を行う中で、複雑な内容を分かりやすく説明することの重要性を学びました。特に、システムトラブル発生時には社内スタッフへの丁寧な説明とフォローを心がけ、部署内でのトラブル解決率を向上させました。この経験から、困っている方をサポートする仕事に強い関心を持つようになりました。御社のカスタマーサポートでは、事務職で培った正確な情報処理能力と丁寧なコミュニケーション力を活かし、お客様に安心感を提供できると考えております。」

異業種からの挑戦パターン

「前職では製造業で品質管理を3年間担当しておりましたが、御社のサービスを個人的に利用した際、迅速かつ丁寧なサポート対応に感銘を受けました。品質管理では細部への注意力と問題解決能力を養い、不良品の原因特定と改善提案を行ってきました。この経験で培った論理的思考力と粘り強さは、お客様の課題を正確に把握し解決策を提案するカスタマーサポート業務にも活かせると考えております。未経験の職種ではありますが、御社のサポート品質の高さに貢献したいという強い思いがあり、積極的に学ぶ姿勢で臨む所存です。」

上記の例文を参考に、あなた自身の経験を盛り込んだ説得力のある志望動機を作成してください。面接対策についてのヒントは、【関連記事】カスタマーサポートの面接対策完全ガイド｜頻出質問15選と回答例で詳しく解説しています。

【経験者向け】カスタマーサポートの志望動機例文2選

カスタマーサポート経験者が転職する際は、これまでの実績と今後のキャリアビジョンを明確に示すことが重要です。ここでは、スキルアップやマネジメント志向など、経験者ならではの志望動機例文を2パターン紹介します。

より専門性の高いサポート業務への転職
マネジメント志向のキャリアアップ

より専門性の高いサポート業務への転職

「現職では2年間、ECサイトのカスタマーサポートとして月間300件以上の問い合わせ対応を行い、顧客満足度4.8/5.0を維持してまいりました。一般的な問い合わせ対応を通じて基礎スキルを習得できましたが、より専門性の高い技術サポート業務に挑戦したいと考えるようになりました。御社のSaaS製品は業界をリードする技術力を持ち、サポートスタッフにも高度な知識が求められると理解しております。これまでの顧客対応経験を基盤に、技術的知識を習得し、より高度な課題解決ができるカスタマーサポートとして成長したいと考え、応募いたしました。」

マネジメント志向のキャリアアップ

「現職では3年間カスタマーサポート業務に従事し、昨年からはチームリーダーとして5名のメンバー育成も担当しております。新人教育プログラムの策定により、メンバーの平均応答時間を30%短縮し、チーム全体の生産性向上に貢献しました。御社は業界トップクラスのサポート品質で知られており、より大規模なチームでマネジメント経験を積むことができる環境だと考えております。将来的にはカスタマーサポート部門全体の品質向上に貢献できるマネージャーを目指しており、御社でその経験を積みたいと強く希望しております。」

キャリアアップを目指す経験者は、【関連記事】カスタマーサポートのキャリアパスを解説｜SV・マネージャーへの昇進と将来性も参考にして、中長期的なキャリアビジョンを明確にしておくことが重要です。

カスタマーサポートの志望動機でNGな書き方と改善例

志望動機を作成する際、よくある失敗パターンを知っておくことで、より効果的なアピールができます。ここでは、実際によく見られるNG例と、それを改善したバージョンを紹介します。自分の志望動機がこれらの失敗パターンに当てはまっていないか確認してみましょう。

抽象的すぎる表現のNG例
自己都合が前面に出るNG例

抽象的すぎる表現のNG例

NG例：「人と接することが好きで、コミュニケーション能力に自信があります。お客様の役に立ちたいと思い、カスタマーサポートを志望しました。」

改善例：「前職の飲食店では3年間、1日平均50名のお客様に対応し、常連客を30名以上獲得しました。お客様一人ひとりの好みを覚え、最適な料理を提案することで信頼関係を築く喜びを実感しました。この経験で培った傾聴力と提案力を活かし、御社のカスタマーサポートでお客様の課題解決に貢献したいと考えております。」

自己都合が前面に出るNG例

NG例：「在宅勤務が可能で、ワークライフバランスを保ちながら働ける環境に魅力を感じました。また、未経験でも応募可能という点も志望理由の一つです。」

改善例：「御社の〇〇サービスを2年間利用しており、サポートスタッフの迅速かつ的確な対応に常に感心しておりました。製品への深い理解と顧客視点を持つ御社のサポートチームの一員として、自分も貢献したいと強く思い応募いたしました。前職の事務経験で培った正確な情報処理能力を活かし、高品質なサポートを提供できると考えております。」

NGな志望動機を避けることで、採用担当者に好印象を与えることができます。さらに深く学ぶために、【関連記事】カスタマーサポートの仕事内容を徹底解説｜電話・メール・チャット対応の実態で実際の業務内容を確認することも、より説得力のある志望動機を作成するために役立ちます。

志望動機を書く前に準備すべきこと

説得力のある志望動機を作成するには、事前準備が欠かせません。いきなり文章を書き始めるのではなく、まず必要な情報を整理することで、より具体的で効果的な志望動機を作成できます。ここでは、志望動機を書く前に行うべき2つの重要な準備について解説します。

企業・サービスの徹底リサーチ
自分の強みとエピソードの棚卸し

企業・サービスの徹底リサーチ

応募先企業のウェブサイト、サービス紹介ページ、企業理念、プレスリリースなどを詳しく調査しましょう。可能であれば実際にサービスを利用してみることで、より具体的な志望動機を書けます。企業が求める人材像、サポート体制の特徴、顧客対応方針などを理解することで、「なぜこの企業を選んだのか」を説得力を持って伝えられます。競合他社との違いも把握しておくと、より深い企業理解を示すことができます。

自分の強みとエピソードの棚卸し

これまでの職務経験、アルバイト経験、ボランティア活動などから、カスタマーサポート業務に活かせる経験を洗い出しましょう。特に、顧客対応、問題解決、コミュニケーション、チームワークに関する具体的なエピソードをリストアップします。数字で表せる実績(対応件数、顧客満足度、売上向上率など)があれば、必ず記録しておきましょう。これらの情報を整理することで、志望動機に盛り込むべき要素が明確になり、説得力のある内容を作成できます。自分の適性について確認したい方は、【関連記事】カスタマーサポートに向いている人の7つの特徴｜適性診断と性格分析で適性チェックをすることもお勧めします。

まとめ: カスタマーサポートの志望動機は具体性と熱意が重要

カスタマーサポートの志望動機を書く際は、「顧客対応への適性」「具体的なエピソード」「企業理解」の3つの要素をバランスよく盛り込むことが重要です。未経験者であっても、これまでの職務経験や日常生活での経験から、カスタマーサポート業務に活かせる強みを見つけることができます。抽象的な表現や自己都合中心の内容は避け、具体的な数字やエピソードを交えて説得力のある志望動機を作成しましょう。本記事で紹介した例文を参考に、あなた自身の経験と志望企業への理解を組み合わせて、採用担当者の心に響く志望動機を完成させてください。