UI/UXデザイナーのポートフォリオ作成完全ガイド|プロセス重視で採用率UP

UI/UXデザイナーとして転職や就職を目指す際、履歴書や職務経歴書以上に重要となるのがポートフォリオです。採用担当者は応募者のデザインスキルや問題解決能力を判断するために、必ずポートフォリオを確認します。しかし、単に美しいデザインを並べるだけでは不十分です。現在のUI/UX業界では「プロセス重視」のポートフォリオが求められています。
多くのデザイナーが「完成したUIの美しさ」をアピールしようとしますが、採用担当者が本当に見たいのは「そのデザインに至るまでの思考プロセス」です。どんな課題を発見し、どうリサーチし、何を根拠にデザイン判断を下したのか。このプロセスを可視化できるかどうかが、採用の成否を分けます。【関連記事】:UI/UXデザイナー面接対策|頻出質問10選と回答例・ポートフォリオ説明
本記事では、採用率を高めるポートフォリオの作成方法を、構成からケーススタディの書き方、未経験者向けの戦略、おすすめツールまで徹底解説します。UI/UXデザインの実務経験がない方でも、正しいアプローチで質の高いポートフォリオを作成できます。
UI/UXデザイナーのポートフォリオとは
UI/UXデザイナーのポートフォリオとは、自身のデザインスキルや思考プロセス、問題解決能力を採用担当者に示すための作品集です。これまでに手がけたプロジェクトやデザイン課題をケーススタディとしてまとめ、自分がどのような価値を提供できるデザイナーなのかを可視化します。単なる「作品の展示」ではなく、「デザイン思考の証明」がポートフォリオの本質です。
ポートフォリオが採用で重視される理由
デザイナー職の採用において、ポートフォリオは履歴書や職務経歴書よりも重要視されます。なぜなら、文章だけでは伝わらない「デザインの実力」「問題解決アプローチ」「思考の深さ」を直接確認できるからです。採用担当者は応募者が実際にどのようなデザインを生み出し、どのようなプロセスで課題に取り組むのかを知りたいと考えています。
特にUI/UXデザイナーの場合、「見た目のデザインセンス」だけでなく「ユーザー課題を発見し解決する能力」が求められます。これは履歴書では証明できません。そのため、多くの企業では書類選考の段階でポートフォリオの提出を必須とし、面接でもポートフォリオを中心に質問が展開されます。ポートフォリオの質が低ければ、どれだけ学歴や資格が優れていても採用には至りません。
グラフィックデザインとの違い
UI/UXデザイナーのポートフォリオは、グラフィックデザイナーのポートフォリオとは根本的に異なります。グラフィックデザインでは視覚的な美しさやクリエイティビティが重視されますが、UI/UXデザインでは「ユーザーの課題をどう解決したか」「なぜそのデザインにしたのか」というプロセスと根拠が最も重視されます。単に完成したUIの画像を並べるのではなく、リサーチ結果、ユーザーインサイト、ワイヤーフレーム、プロトタイプ、テスト結果、改善サイクルといったデザインプロセス全体を示すことが求められます。
採用担当者が見ているポートフォリオの評価ポイント
採用担当者がポートフォリオで確認しているのは、単なるデザインの見た目ではありません。応募者が実務でどれだけ貢献できるかを見極めるために、具体的な評価ポイントを設定しています。これらのポイントを理解してポートフォリオを作成することで、採用率は大きく向上します。
– [プロセスの可視化が最重要](#プロセスの可視化が最重要) – [問題解決力とデザイン思考](#問題解決力とデザイン思考) – [ビジネス成果への貢献](#ビジネス成果への貢献)
プロセスの可視化が最重要
最も重視されるのは「デザインプロセスの可視化」です。なぜそのデザインに至ったのか、どのような調査や分析を行ったのか、何度の試行錯誤を経たのかを明確に示すことが求められます。完成したUIだけを見せても、それが偶然生まれたものなのか、論理的な思考の結果なのかが判断できません。
採用担当者が見たいのは、あなたの「デザイン思考のプロセス」そのものです。リサーチ資料、ユーザーペルソナ、ジャーニーマップ、ワイヤーフレームの変遷、ユーザビリティテストの結果、フィードバックを受けての改善点など、デザインに至るまでの全ステップを丁寧に記録しているポートフォリオは高く評価されます。プロセスが見えれば、あなたが実務でどのように働くかが想像できるため、採用リスクが低いと判断されます。これらのスキルについて詳しく知りたい方は、【関連記事】:UI/UXデザイナーに必要なスキルを完全網羅|デザインツールからソフトスキルまでをご覧ください。
問題解決力とデザイン思考
UI/UXデザイナーは「問題解決者」であることが期待されています。そのため、ポートフォリオでは「どんな課題があり、どう解決したか」を明示する必要があります。ユーザーの痛みを特定し、仮説を立て、検証し、改善するというデザイン思考のサイクルを実践できていることを示せれば、採用担当者に「この人は実務で活躍できる」と判断してもらえます。課題設定が曖昧なまま美しいUIを作っても、問題解決能力は伝わりません。
ビジネス成果への貢献
デザインは最終的にビジネス成果につながることが求められます。そのため、「ユーザー満足度が20%向上した」「コンバージョン率が1.5倍になった」「サポート問い合わせが30%減少した」といった定量的な成果を示せると非常に強力です。実務経験がない場合でも、「想定されるビジネスインパクト」を論理的に説明することで、ビジネス視点を持っていることをアピールできます。デザインとビジネスをつなげて考えられる人材は、企業にとって非常に価値があります。
効果的なポートフォリオの基本構成
UI/UXデザイナーのポートフォリオには、採用担当者が知りたい情報を効率的に伝えるための基本構成があります。この構成に沿ってコンテンツを整理することで、プロフェッショナルな印象を与え、評価されやすいポートフォリオになります。以下、必須セクションとその作り方を解説します。
– [プロフィール・自己紹介セクション](#プロフィール自己紹介セクション) – [スキル・ツールセクション](#スキルツールセクション) – [ケーススタディセクション(メイン)](#ケーススタディセクションメイン) – [連絡先・SNSリンク](#連絡先snsリンク) – [その他の補足セクション](#その他の補足セクション)
プロフィール・自己紹介セクション
ポートフォリオの冒頭には、簡潔な自己紹介を配置します。氏名、職種、専門領域、キャリアサマリー、デザインに対する考え方などを200〜300文字程度でまとめます。「ユーザー中心設計を重視し、ビジネス成果につながるUI/UXデザインを得意としています」といった自分の強みや価値観を明示することで、採用担当者に第一印象を効果的に伝えられます。顔写真や簡単な経歴を添えると、より親しみやすくなります。
スキル・ツールセクション
習得しているスキルと使用できるツールを明記します。UI/UXデザイン、ユーザーリサーチ、情報設計、プロトタイピング、ユーザビリティテストなどのスキルカテゴリーごとに整理し、Figma、Adobe XD、Sketch、Miro、Photoshopといったツールを列挙します。スキルレベルを星評価やパーセンテージで示す方法もありますが、主観的になりすぎないよう注意が必要です。実際のプロジェクトでどう活用したかをケーススタディで示す方が説得力があります。
ケーススタディセクション(メイン)
ポートフォリオの中核となるのがケーススタディセクションです。3〜5件程度のプロジェクトを選び、それぞれ詳細なデザインプロセスを記述します。量より質が重要で、10件以上のプロジェクトを浅く紹介するより、少数精鋭のケーススタディを深く掘り下げる方が効果的です。
各ケーススタディには、プロジェクト概要、課題設定、リサーチ、デザインプロセス、成果の5要素を含めます。採用担当者は1つのケーススタディに5〜10分かけて読み込むため、読み応えのある内容が求められます。表面的な説明ではなく、「なぜそう考えたのか」「どんな選択肢があり、なぜそれを選んだのか」といった意思決定のプロセスまで丁寧に記述しましょう。このセクションの作り方については、次章で詳しく解説します。
連絡先・SNSリンク
採用担当者が連絡を取りやすいよう、メールアドレス、電話番号、LinkedInプロフィール、GitHubアカウント(該当する場合)などを明記します。ポートフォリオサイトのフッターや専用ページに配置し、どのページからでもアクセスできるようにすると親切です。
その他の補足セクション
基本構成に加えて、必要に応じて補足セクションを設けます。受賞歴、デザインコンテストでの実績、執筆記事、登壇経験、サイドプロジェクト、趣味のデザイン活動などを紹介すると、パーソナリティや専門性の幅を示せます。また、クライアントや同僚からの推薦文(テスティモニアル)があると信頼性が高まります。ただし、メインはあくまでケーススタディであり、補足情報が多すぎると焦点がぼやけるため、厳選して掲載しましょう。
ケーススタディの作り方:4つのステップ
ケーススタディはポートフォリオの心臓部です。採用担当者はここであなたの実力を判断します。効果的なケーススタディには、プロジェクトを時系列で追いながら、思考プロセスと意思決定の根拠を明確に示すという共通点があります。
多くのデザイナーが「完成したUIを見せれば十分」と考えますが、それは大きな誤解です。採用担当者が知りたいのは「あなたがどう考え、どう行動するデザイナーなのか」です。以下の4ステップに沿って構成することで、あなたの思考プロセスを効果的に伝え、説得力のあるケーススタディを作成できます。
– [ステップ1:プロジェクト概要と課題設定](#ステップ1プロジェクト概要と課題設定) – [ステップ2:リサーチ・分析プロセス](#ステップ2リサーチ分析プロセス) – [ステップ3:デザインプロセスと反復](#ステップ3デザインプロセスと反復) – [ステップ4:成果と学び](#ステップ4成果と学び)
ステップ1:プロジェクト概要と課題設定
ケーススタディの冒頭では、プロジェクトの全体像を示します。プロジェクト名、期間、自分の役割、使用ツール、チーム構成などの基本情報を明記しましょう。次に、「なぜこのプロジェクトが必要だったのか」「どんな課題を解決しようとしたのか」を具体的に説明します。例えば「ECアプリのカート離脱率が60%と高く、購入完了までの導線に問題があった」といった定量データとともに課題を設定すると、リアリティが増します。背景にあるビジネス課題とユーザー課題の両方を示すことで、あなたが単なる作業者ではなく、課題を深く理解するデザイナーであることを印象付けられます。
ステップ2:リサーチ・分析プロセス
課題を設定したら、それをどう調査・分析したかを示します。ユーザーインタビュー、アンケート調査、競合分析、アクセス解析、ヒートマップ分析など、実施したリサーチ手法を具体的に記載しましょう。「20名のユーザーにインタビューを行い、決済画面で不安を感じる人が75%いることが判明した」といった定量的な発見を示すと説得力が高まります。また、ペルソナ、ジャーニーマップ、共感マップなどのアウトプットを視覚的に掲載することで、ユーザー理解の深さを伝えられます。リサーチから得られたインサイトを箇条書きでまとめ、それがどうデザイン方針につながったかを明確にしましょう。
ステップ3:デザインプロセスと反復
リサーチから得たインサイトをもとに、どうデザインを形にしていったかを示します。最初のワイヤーフレーム、複数の代替案、選択した理由、プロトタイプ、ユーザビリティテスト、フィードバックを受けての改善、最終デザインという流れを時系列で提示します。重要なのは「完成品だけを見せない」ことです。「Aパターンは視認性が高いがステップ数が多い、Bパターンはシンプルだが情報不足の懸念があり、ユーザーテストの結果Bパターンに情報を追加した折衷案を採用した」といった意思決定の過程を示すことで、論理的思考力と柔軟性をアピールできます。改善前後の比較画像も効果的です。
ステップ4:成果と学び
プロジェクトの結果を定量的・定性的に示します。「カート離脱率が60%から35%に改善」「ユーザー満足度スコアが3.2から4.5に向上」といった具体的な数値があれば必ず記載しましょう。実務経験がない個人プロジェクトの場合は、「想定される改善効果」や「ユーザーテストでの肯定的反応」を記載します。さらに、プロジェクトを通じて学んだことや、次に活かしたい改善点を振り返ることで、継続的に成長する姿勢を示せます。「初期段階でステークホルダーを巻き込むことの重要性を学んだ」といった内省的な記述は、成熟したデザイナーとしての印象を与えます。
未経験者・実務経験が少ない場合のポートフォリオ戦略
実務経験がない、または少ない場合でも、ポートフォリオを充実させる方法はあります。重要なのは「プロジェクトの規模」ではなく「デザインプロセスをどれだけ丁寧に実践したか」です。
「実務経験がないから良いポートフォリオは作れない」と諦める必要はありません。個人プロジェクトや課題制作でも、正しいプロセスを踏めば、実務経験者に劣らない質のケーススタディを作成できます。実際、採用担当者の中には「実務経験は浅くても、プロセスが丁寧な応募者」を高く評価する人も多くいます。詳しい学習方法については【関連記事】:UI/UXデザイナーの独学完全ガイド|未経験から転職成功した5つの勉強法もご参考ください。以下の戦略を活用して、採用担当者に評価されるポートフォリオを作成しましょう。
– [個人プロジェクト・課題制作の活用](#個人プロジェクト課題制作の活用) – [既存サービスのリデザイン提案](#既存サービスのリデザイン提案) – [デザインコンテスト・ハッカソン参加](#デザインコンテストハッカソン参加)
個人プロジェクト・課題制作の活用
自分で課題を設定して取り組む個人プロジェクトは、実務経験がなくても本格的なケーススタディを作成できる有効な方法です。「地域の飲食店予約アプリ」「読書記録サービス」「高齢者向けヘルスケアアプリ」など、実在しそうなサービスを想定してゼロからデザインします。
重要なのは、架空でも本物のプロジェクトと同じくらい真剣にリサーチと検証を行うことです。実際にターゲットユーザーにインタビューし、プロトタイプをテストしてもらうことで、リアルなフィードバックを得てケーススタディの質を高められます。友人や家族に協力してもらうだけでも、貴重なユーザーインサイトが得られます。「架空」であることを隠す必要はなく、個人プロジェクトであることを明記しつつ、プロセスの丁寧さで勝負しましょう。
既存サービスのリデザイン提案
人気アプリやウェブサイトの課題を見つけ、それを改善するリデザイン提案もポートフォリオの有力なコンテンツになります。例えば「InstagramのDM機能の使いにくさを改善」「Amazonのレビュー表示を見やすく再設計」といったテーマで取り組みます。既存サービスを題材にする利点は、多くの人が知っているため課題が伝わりやすいことです。ただし、単に「見た目を変えた」だけでは意味がありません。ユーザーインタビューやユーザビリティテストで実際の問題点を特定し、データに基づいた改善提案を行うことが重要です。リデザイン提案であることを明記し、オリジナル作品を自分の実績と誤認させないよう注意しましょう。
デザインコンテスト・ハッカソン参加
デザインコンテストやハッカソンへの参加は、限られた時間で成果を出す経験を積め、かつポートフォリオに掲載できる実績になります。Daily UI Challenge、UX Design Challenge、企業主催のデザインコンペなど、様々な機会があります。受賞歴があれば強力なアピールポイントになりますが、受賞していなくても「48時間で仮説検証からプロトタイプ作成まで完遂した」というプロセスを示すことで、スピード感と実行力を証明できます。チーム参加の場合は、自分がどの役割を担当したかを明確にし、他のメンバーの成果と混同されないよう注意しましょう。
ポートフォリオ作成におすすめのツール・プラットフォーム
ポートフォリオを実際に公開するためのツールやプラットフォームは多数あります。自分のスキルレベル、カスタマイズの必要性、予算に応じて最適なものを選びましょう。
初心者は無料で始められるツールから試し、慣れてきたらより高度なツールに移行するのが理想的です。重要なのは「ツールの選択」ではなく「コンテンツの質」です。どんなに高度なツールを使っても、中身が薄ければ意味がありません。逆に、Notionのようなシンプルなツールでも、ケーススタディが充実していれば十分に評価されます。各ツールの詳細な機能比較については【関連記事】:UI/UXデザインツールを徹底比較|Figma・Adobe XD・Sketchの選び方も合わせてご覧ください。それぞれの特徴を理解して、自分に合ったツールを選びましょう。
– [ポートフォリオサイト作成ツール](#ポートフォリオサイト作成ツール) – [プロトタイプ・デザインツール](#プロトタイプデザインツール) – [PDF形式のポートフォリオ](#pdf形式のポートフォリオ)
ポートフォリオサイト作成ツール
ポートフォリオサイトを作成するツールは、コーディングスキル不要のものから高度なカスタマイズが可能なものまで幅広く存在します。目的と技術レベルに応じて選択しましょう。
Notion(無料・手軽)
Notionは無料で使えるドキュメント作成ツールで、最も手軽にポートフォリオを作成できます。ブロック形式で画像、テキスト、動画を配置でき、公開リンクを共有するだけでポートフォリオとして機能します。テンプレートも豊富で、デザイン初心者でも見栄えの良いポートフォリオを短時間で作成可能です。ただし、デザインの自由度は限定的で、Notion特有の見た目になるため、デザイナーとしての個性を出しにくい点がデメリットです。
Behance・Dribbble(デザイナー向け)
BehanceとDribbbleはデザイナー専用のポートフォリオプラットフォームです。デザイン業界で広く認知されており、採用担当者も頻繁にチェックしています。作品をプロジェクトごとにアップロードするだけで整理され、他のデザイナーとの交流やフィードバックも得られます。コミュニティ機能が充実しており、作品が注目を集めれば企業からスカウトされることもあります。ただし、プロセス説明よりビジュアル重視の傾向があるため、UI/UXデザイナーは詳細なケーススタディを別途用意する必要があります。
Webflow・Framer(カスタマイズ性重視)
WebflowやFramerは、ノーコード/ローコードでカスタマイズ性の高いポートフォリオサイトを構築できるツールです。デザインの自由度が高く、自分のデザインスキルを存分にアピールできます。アニメーションやインタラクションも実装でき、ポートフォリオサイト自体が作品として機能します。ただし、学習コストがやや高く、無料プランでは機能制限があります。本格的なポートフォリオサイトを構築したいデザイナーに適しています。
プロトタイプ・デザインツール
Figma、Adobe XD、Sketchといったデザインツールは、作品を作成するだけでなく、ポートフォリオとしても活用できます。Figmaは共有リンクを発行するだけで、インタラクティブなプロトタイプを誰でも閲覧・操作できるため、ケーススタディの補足資料として最適です。デザインファイルそのものを共有することで、レイヤー構造やコンポーネント設計まで見せることができ、実務スキルの高さを証明できます。ただし、これらはあくまで補助的な位置づけで、メインのポートフォリオサイトと併用するのが一般的です。
PDF形式のポートフォリオ
PDF形式のポートフォリオは、メール添付や印刷が容易で、企業の応募要件として求められることも多い形式です。Adobe InDesign、PowerPoint、Keynoteなどで作成し、20〜30ページ程度にまとめます。ウェブサイト形式と異なり、読む順序を完全にコントロールでき、ストーリー性を持たせやすいメリットがあります。ただし、インタラクティブ性に欠けるため、動的なプロトタイプを見せたい場合はウェブサイト形式の方が適しています。両方用意しておき、状況に応じて使い分けるのが理想的です。
ポートフォリオ作成でよくある失敗と対策
多くのデザイナーがポートフォリオ作成で同じような失敗をしています。これらの失敗は、デザインスキルの不足ではなく、「何を見せるべきか」の理解不足から生じます。
以下の典型的な失敗パターンを知り、事前に回避することで、採用率を大きく高められます。自分のポートフォリオをチェックして、これらの失敗に該当していないか確認しましょう。該当する場合は、今すぐ修正することをおすすめします。
– [最終成果物のみを並べてしまう](#最終成果物のみを並べてしまう) – [プロジェクトの数が多すぎる](#プロジェクトの数が多すぎる) – [自分の役割が不明確](#自分の役割が不明確) – [デザインの理由・根拠がない](#デザインの理由根拠がない)
最終成果物のみを並べてしまう
最も多い失敗は、完成したUIのスクリーンショットだけを並べることです。美しいデザインを見せたい気持ちはわかりますが、採用担当者が知りたいのは「どうやってそのデザインに辿り着いたか」です。リサーチ、分析、試行錯誤のプロセスを省略すると、あなたの思考力や問題解決能力が伝わりません。必ずワイヤーフレーム、ユーザーリサーチ資料、改善前後の比較、意思決定の理由を含めましょう。プロセスを見せることこそが、UI/UXデザイナーのポートフォリオの本質です。
プロジェクトの数が多すぎる
「たくさん載せれば評価される」という誤解から、10件以上のプロジェクトを浅く紹介してしまうケースがあります。しかし、採用担当者がポートフォリオに費やす時間は限られています。多すぎるプロジェクトは消化不良を起こし、印象に残りません。理想的なのは3〜5件の厳選されたケーススタディを深く掘り下げることです。1件あたり5〜10分かけて読める詳細なケーススタディの方が、あなたの実力を正確に伝えられます。質を最優先し、自信のあるプロジェクトのみを掲載しましょう。
自分の役割が不明確
チームプロジェクトの場合、誰が何を担当したのかが曖昧だと、あなたの貢献度が判断できません。「チームで○○アプリを開発しました」だけでは、あなたが具体的に何をしたのか分かりません。「私はリサーチとワイヤーフレーム作成を担当し、ユーザーインタビュー10件の実施と分析、情報設計、画面遷移図の作成を行いました」と明記しましょう。チームの成果を自分の手柄にしているように見えないよう、他のメンバーの役割も簡潔に触れると誠実な印象を与えます。
デザインの理由・根拠がない
「このボタンを青にしました」「この配置にしました」という説明だけでは不十分です。「なぜ青なのか」「なぜこの配置なのか」という理由と根拠が必要です。「ユーザーテストで赤ボタンは警告と誤認されたため、ブランドカラーの青を採用」「高齢ユーザーが多いため、タップ領域を48px以上に設計」といった根拠を示すことで、あなたが感覚ではなく論理でデザインしていることが伝わります。全ての決定に理由を添える習慣をつけましょう。
まとめ:プロセスを語れるポートフォリオで採用率を高めよう
UI/UXデザイナーのポートフォリオで最も重要なのは「プロセスの可視化」です。美しい最終成果物だけでなく、課題設定、リサーチ、分析、試行錯誤、意思決定の根拠を丁寧に示すことで、あなたの問題解決能力とデザイン思考を採用担当者に伝えられます。
ポートフォリオ作成は時間がかかる作業ですが、決して手を抜いてはいけません。採用担当者は、ポートフォリオの質であなたの「仕事への取り組み方」を判断しています。丁寧に作られたポートフォリオは、あなたが実務でも丁寧に仕事をする人物であることの証明になります。
3〜5件の厳選されたケーススタディを深く掘り下げ、実務経験がなくても個人プロジェクトやリデザイン提案で質の高いプロセスを実践しましょう。NotionやBehance、Webflowなど自分に合ったツールを選び、今日からポートフォリオ作成を始めてください。プロセスを語れるポートフォリオが、あなたの採用率を確実に高めます。
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