タクシーの隔日勤務を徹底解説|1日の流れと休日の多さが魅力

タクシードライバーを検討しているあなたは「1回の勤務で20時間も働くの?」と驚いたかもしれません。タクシー業界で主流となっている隔日勤務は、一般的な仕事とは全く異なる勤務形態です。長時間勤務の代わりに月11〜13日しか働かず、残りの日はすべて休日になるという独特のスケジュールが特徴です。この記事では、隔日勤務の1日の流れから休日の魅力、向き不向きまで、タクシードライバーとして働く前に知っておきたい情報を徹底解説します。
隔日勤務とは?タクシー業界特有の勤務形態
隔日勤務とは、1回の勤務で長時間働き、その後まるまる1日以上休むという勤務スタイルです。タクシー業界では最も一般的な働き方で、法律で定められた労働時間の範囲内で、1回あたり約18〜20時間勤務します。月の勤務日数は11〜13日程度となり、残りの17〜19日は休日になります。
労働基準法では「1日8時間、週40時間」が原則ですが、タクシー業界には「変形労働時間制」が適用されており、1ヶ月や1年単位で労働時間を調整できる仕組みが認められています。この制度により、1回の勤務を長くする代わりに勤務日数を大幅に減らすことが可能になっています。通常の会社員が月20〜22日働くのに対し、タクシードライバーは半分程度の勤務日数で同等の収入を得られる点が大きな特徴です。
一般的な勤務スケジュール例
隔日勤務の典型的な月間スケジュールは以下のようになります。
1ヶ月のスケジュール例: – 1日:勤務(8時出勤〜翌2日6時退勤) – 2日:明け番(帰宅後休息) – 3日:公休 – 4日:勤務(8時出勤〜翌5日6時退勤) – 5日:明け番 – 6日:公休 – 7日:勤務…
このサイクルを繰り返すと、月に約12回の勤務で24日分の労働時間を確保できます。「勤務→明け→休み」の3日周期が基本パターンとなり、勤務日の翌日(明け番)は法律上休日扱いではありませんが、朝帰宅してから自由に過ごせます。実質的に月の3分の2が自由時間になるため、プライベートを重視したい人には魅力的な働き方といえます。
隔日勤務の1日の流れ|20時間勤務の実態
20時間勤務と聞くと過酷に感じるかもしれませんが、実際には休憩時間や仮眠時間が含まれており、フルで働き続けるわけではありません。ここでは、早朝8時出勤から翌朝6時退勤までの典型的なスケジュールを時間帯ごとに解説します。
– [出庫から営業開始まで(8:00-9:00)](#出庫から営業開始まで800-900) – [午前中の営業(9:00-12:00)](#午前中の営業900-1200) – [昼休憩と午後の営業(12:00-17:00)](#昼休憩と午後の営業1200-1700) – [夕方から深夜の稼ぎ時(17:00-24:00)](#夕方から深夜の稼ぎ時1700-2400) – [深夜から早朝の営業(24:00-4:00)](#深夜から早朝の営業2400-400) – [帰庫と業務終了(4:00-6:00)](#帰庫と業務終了400-600)
出庫から営業開始まで(8:00-9:00)
出勤したら、まず担当車両の点検を行います。タイヤの空気圧、ライト類の動作確認、車内清掃などを約30分かけて実施します。その後、営業所で朝礼に参加し、当日の注意事項や交通情報を共有します。アルコールチェックと運行記録の記入を済ませたら、9時頃に営業所を出庫して営業開始です。出庫前の準備は安全運転の基本であり、事故防止のために欠かせない時間となっています。
午前中の営業(9:00-12:00)
午前中は駅のタクシー乗り場に並んだり、オフィス街を流したりして営業します。通勤ラッシュが落ち着いた時間帯のため、長距離の利用客は少なめですが、病院への通院客や買い物客など、短〜中距離の需要が中心です。この時間帯は配車アプリの注文も入りやすく、効率的に売上を積み重ねていきます。ベテランドライバーは地域のイベントや病院の診療時間を把握しており、需要が見込めるエリアを回って稼働率を高めています。
昼休憩と午後の営業(12:00-17:00)
正午前後に1時間程度の昼休憩を取ります。営業所に戻って休憩する人もいれば、コンビニで食事を購入して車内で済ませる人もいます。午後の営業は比較的客足が落ち着く時間帯ですが、駅周辺や商業施設付近では継続的に需要があります。この時間帯は無理に流さず、タクシー乗り場で順番待ちしながら小休憩を挟むドライバーも多いです。夕方の繁忙時間に備えて体力を温存しつつ、着実に売上を伸ばしていく時間帯といえます。
夕方から深夜の稼ぎ時(17:00-24:00)
夕方から深夜にかけては、隔日勤務における最大の稼ぎ時です。17時以降は帰宅ラッシュで駅からの利用客が増え、19時以降は飲食店街や繁華街での需要が高まります。深夜22時以降は深夜割増料金が適用されるため、同じ距離でも売上が2割増しになります。終電後の時間帯は酔客の利用が中心となり、駅周辺や繁華街での営業が効率的です。この7時間で1日の売上の半分以上を稼ぐドライバーも珍しくありません。
深夜から早朝の営業(24:00-4:00)
深夜0時を過ぎると客足はやや落ち着きますが、終電を逃した人や深夜勤務明けの人など、一定の需要が続きます。早朝3時以降は空港への長距離利用や、早朝出勤の利用客が増え始めます。ただし、この時間帯は最も眠気との戦いになるため、適宜休憩を取りながら安全運転を最優先します。営業所や駐車場で1〜2時間の仮眠を取るドライバーも多く、無理をせず体調管理を重視することが大切です。
帰庫と業務終了(4:00-6:00)
朝4時頃から帰庫準備を始めます。最後の客を降ろした後、車内清掃とゴミ処理を行い、給油してから営業所に戻ります。営業所では売上の精算、運行記録の提出、車両の簡易清掃を行います。すべての業務が終了するのは6時頃で、そこから帰宅します。長時間勤務の疲労はありますが、翌日は明け番として自由に過ごせるため、帰宅後はゆっくり休むドライバーが大半です。
隔日勤務の最大のメリットは休日の多さ
隔日勤務の最大の魅力は、圧倒的に多い休日です。一般的なサラリーマンと比較すると、プライベートの時間が格段に増えるため、趣味や家族との時間、副業など、自由な時間の使い方ができます。ここでは隔日勤務がもたらす休日のメリットを具体的に見ていきます。
– [月に20日前後の休日を確保できる](#月に20日前後の休日を確保できる) – [明け番の使い方次第で連続休暇も可能](#明け番の使い方次第で連続休暇も可能) – [平日休みで混雑を避けられる](#平日休みで混雑を避けられる)
月に20日前後の休日を確保できる
隔日勤務では月11〜13日の勤務日数となるため、残りの17〜19日が休日になります。一般的な会社員の休日が月8〜10日程度であることを考えると、約2倍の休日を確保できる計算です。例えば月12回勤務の場合、「勤務→明け→休み」のサイクルで12日が勤務、12日が明け番、6日が公休となります。明け番は朝帰宅後から自由時間となるため、午後からは完全に自分の時間として使えます。この圧倒的な自由時間が、タクシードライバーを続ける大きなモチベーションになっている人も少なくありません。
明け番の使い方次第で連続休暇も可能
明け番(勤務明けの日)は法律上は休日ではありませんが、朝6〜7時に帰宅してから翌日の出勤まで自由に過ごせます。午前中に仮眠を取った後、午後からは完全にプライベート時間となるため、実質的には休日と同じように活用できます。さらに、明け番と公休を組み合わせることで、2〜3日の連続休暇を作ることも可能です。例えば金曜日に勤務した場合、土曜日が明け番、日曜日が公休となり、週末を家族と過ごせます。計画的にシフトを組めば、旅行や帰省など、まとまった休暇を取ることもできる柔軟性があります。
平日休みで混雑を避けられる
隔日勤務のシフトは会社によって異なりますが、多くの場合は平日にも休日が入ります。平日休みのメリットは、どこへ行っても空いている点です。銀行や役所の手続きが平日に済ませられるのはもちろん、レジャー施設や観光地も土日祝と比べて空いており、ストレスなく楽しめます。また、美容院や病院の予約も取りやすく、日常的な用事を効率的に済ませられます。子育て中のドライバーにとっては、平日に学校行事や保護者面談に参加しやすいという利点もあります。
隔日勤務のデメリットと注意点
休日が多いという大きなメリットがある一方で、隔日勤務には体力面やライフスタイル面でのデメリットも存在します。入社前にこれらの注意点を理解しておくことで、ミスマッチを防ぐことができます。
– [長時間勤務による体力的負担](#長時間勤務による体力的負担) – [生活リズムの調整が必要](#生活リズムの調整が必要) – [収入の波が大きい可能性](#収入の波が大きい可能性)
長時間勤務による体力的負担
1回の勤務が18〜20時間に及ぶため、特に慣れるまでは体力的な負担が大きいです。深夜から早朝にかけて運転を続けるため、睡眠リズムが崩れやすく、慢性的な疲労を感じる人もいます。若いうちは問題なくても、40代後半以降になると体力的にきつくなったという声も聞かれます。また、長時間座りっぱなしのため、腰痛や肩こりに悩まされるドライバーも少なくありません。定期的なストレッチや適度な休憩、仮眠の確保など、自己管理が重要になります。
生活リズムの調整が必要
隔日勤務は一般的な生活リズムとは異なるため、家族との時間調整が課題になることがあります。特に小さな子どもがいる家庭では、勤務日と休日で生活サイクルが大きく変わるため、家族の理解と協力が不可欠です。勤務日は朝8時に出勤して翌朝6時に帰宅するため、丸1日家を空けることになります。明け番の日は午前中に仮眠を取るため、家族と過ごせるのは午後以降です。友人との予定も、勤務スケジュールに合わせて調整する必要があり、急な飲み会や集まりには参加しにくいという側面もあります。
収入の波が大きい可能性
タクシードライバーの給与は歩合制が基本のため、月によって収入が変動します。雨の日や繁忙期は売上が伸びやすい一方、天候が良く観光シーズン以外の時期は売上が落ち込むこともあります。隔日勤務では月の勤務日数が少ない分、1回の勤務で効率よく稼ぐ必要があります。営業スキルや地理知識が不足していると、思うように収入が伸びない可能性もあります。安定した収入を求める人にとっては、歩合制のプレッシャーがストレスになることもあるため、固定給の割合が高い会社を選ぶなど、事前の情報収集が重要です。
隔日勤務に向いている人・向いていない人
隔日勤務は独特な働き方のため、向き不向きがはっきり分かれます。自分の性格やライフスタイルと照らし合わせて、適性を見極めることが長く働き続けるポイントです。
– [隔日勤務に向いている人の特徴](#隔日勤務に向いている人の特徴) – [隔日勤務が厳しい人の特徴](#隔日勤務が厳しい人の特徴)
隔日勤務に向いている人の特徴
隔日勤務に向いているのは、まず体力に自信がある人です。20時間勤務を月12回こなすには、基礎体力と健康管理が欠かせません。また、休日の多さを活かしたい人には最適です。趣味に没頭したい、副業で収入を増やしたい、家族との時間を大切にしたいなど、プライベートを充実させたい人にとって、月20日前後の休日は大きな魅力です。さらに、一人で黙々と作業するのが好きな人にも向いています。タクシー運転は基本的に一人での仕事なので、人間関係のストレスが少なく、マイペースで働けます。集中して働いて、その後しっかり休むというメリハリのある働き方を好む人には理想的です。
隔日勤務が厳しい人の特徴
一方、隔日勤務が厳しいのは、規則正しい生活リズムを重視する人です。毎日決まった時間に起きて寝るという生活を送りたい人にとって、深夜勤務を含む不規則なシフトは大きなストレスになります。また、持病がある人や睡眠障害のある人は、長時間勤務が健康リスクになる可能性があります。家族と毎日顔を合わせたい人も、隔日勤務では難しい場合があります。特に小さい子どもがいて、毎晩寝かしつけをしたいという人には向きません。安定した固定給を求める人も、歩合制中心のタクシー業界では不安を感じやすいでしょう。
まとめ:タクシーの隔日勤務は休日重視の人におすすめ
タクシーの隔日勤務は、1回20時間の長時間勤務という特殊な働き方ですが、その代わりに月20日前後という圧倒的な休日を確保できます。体力的な負担や生活リズムの調整が必要になるものの、プライベートの時間を最優先したい人や、趣味や副業に時間を使いたい人には理想的な働き方です。隔日勤務に興味を持ったら、まずはタクシー会社の説明会に参加して、実際のドライバーの声を聞いてみることをおすすめします。自分のライフスタイルに合うかどうかを見極めて、納得した上で転職を検討しましょう。
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