ITエンジニアの志望動機|未経験者向け例文15選と書き方

ITエンジニアへの転職を目指す際、志望動機は採用担当者があなたの熱意と適性を見極める重要な判断材料になります。しかし、未経験からIT業界に挑戦する場合、「実務経験がない中で、どうすれば説得力のある志望動機を書けるんだろう」と悩む方も多いでしょう。
この記事では、ITエンジニアの志望動機作成に必要な全ての知識を網羅的に解説します。システムエンジニア、プログラマー、インフラエンジニア、Webエンジニアといった職種別の例文15選だけでなく、採用担当者が実際に何を見ているのか、という視点から、具体的で説得力のある志望動機を作成するためのノウハウをお伝えします。さらに、避けるべきNG例や実践的な5ステップの作成手順も紹介するので、未経験者でも自信を持って志望動機を完成させられます。
この記事を読み終わる頃には、あなたの経験や学習意欲を最大限にアピールできる、採用担当者の心に届く志望動機を作成できるようになっているはずです。
ITエンジニアの志望動機が重要な理由
志望動機は、採用担当者があなたという人物を最も深く理解できる唯一のツールです。スキルシートや資格欄には書かれない、あなたの価値観、人柄、熱意が表れる項目だからこそ、採用選考で最も注目されます。
ITエンジニアの採用選考では、特に志望動機が重要な役割を果たします。スキルや技術力がある経験者であれば、実績で判断できます。しかし未経験者の場合、実務経験がない分、どのように成長していくのか、本当に長く働いてくれるのか、その組織に適応できるのか。採用担当者はこれらすべてを志望動機で見極めています。言い換えれば、志望動機が選考通過を左右する最大の要因になるということです。
採用担当者は志望動機を読む際、表面的な言葉ではなく、その背後にある「本当の動機」を探っています。テンプレートのような使い回しの志望動機は、一読でそれと分かります。だからこそ、具体性と説得力を備えた、あなた自身の言葉で綴った志望動機が不可欠なのです。
– [採用担当者が志望動機で確認する3つのポイント](#採用担当者が志望動機で確認する3つのポイント) – [未経験者の志望動機で特に重視される要素](#未経験者の志望動機で特に重視される要素)
採用担当者が志望動機で確認する3つのポイント
採用担当者が志望動機から何を見ているのか、その評価軸は主に3つです。
1. 熱意と適性 最初に確認されるのは、「本当にこの職種を志望しているのか」という点です。採用担当者は長年の経験から、流行や一時的な興味でITエンジニアを志望する人を見分けます。技術に対する本気度、具体的な学習経験、職種に対する理解度。これらを通じて、長期的にエンジニアとしての成長を目指す姿勢があるか判断しています。
2. 企業理解度 「なぜ他社ではなく、うちなのか」。この問いに対する答えから、企業研究の深さが見えます。事業内容をざっと知っているレベルでは、採用担当者には分かります。それでは評価されません。その企業の技術スタック、開発体制、企業理念、現在進めているプロジェクト。こうした詳細な情報をどれだけ理解し、自分のキャリアビジョンと結びつけているか。ここが勝負です。
3. 定着可能性 採用にはコストがかかります。せっかく採用して育成しても、1年で辞めてしまっては意味がありません。採用担当者は「この人は長く働いてくれるか」を真剣に判断しています。キャリアビジョンが企業の方向性と一致しているか、ミスマッチがないか。3〜5年先のあなたの姿が、その企業で実現可能か。志望動機の中にこの確信があるか否かで、採用の可否が分かれます。
未経験者の志望動機で特に重視される要素
未経験からエンジニアを目指す場合、採用担当者の見方は異なります。実務経験がないのは当たり前。だからこそ、他の部分で「この人なら伸びる」という確信を示す必要があります。
学習意欲とポテンシャルは、未経験者採用の最大の判断材料です。「プログラミングを6ヶ月間独学で学び、GithubでToDoアプリを公開している」「Udemyの講座を15コース修了し、修了証をすべて取得している」。このような具体的な実績があれば、言葉だけの「やる気があります」よりもはるかに説得力があります。採用担当者は「この人は約束を行動で示せる人だ」と感じるのです。
次に重要なのが、前職の経験をどう活かすかという視点です。営業経験があれば顧客折衝スキル、事務職経験があれば業務効率化の視点、製造業経験があれば品質管理の意識。異業種での経験は一見するとIT業界と関係なく見えます。しかし、この経験をいかに「エンジニアとしてのスキル」に繋げるか。その繋ぎ方を志望動機で示すことで、未経験のハンディを強みに変えられます。
最後に、明確なキャリアビジョンの存在が大きく評価されます。「5年後には○○領域の専門家になりたい」「いずれはリーダーシップを取りながら開発を主導したい」。このような具体的かつ現実的なビジョンがあれば、採用担当者は「この人は成長意欲が高い。育てる価値がある」と判断します。
効果的な志望動機の基本構成
志望動機を書く際には、「ITエンジニアになりたいです」という願いを述べるだけでは足りません。採用担当者が納得する志望動機には、明確な構成と説得力のあるストーリーが必要です。
ここでは、PREP法(Point結論 → Reason理由 → Example具体例 → Point結論)を応用した効果的な志望動機の構成方法を解説します。この4つのステップに沿って情報を整理することで、読み手の心に届く志望動機が完成します。
– [志望動機の4つの必須要素](#志望動機の4つの必須要素) – [未経験者が押さえるべき構成のポイント](#未経験者が押さえるべき構成のポイント)
志望動機の4つの必須要素
説得力のある志望動機には、絶対に外せない4つの要素があります。
1. なぜIT業界か 「IT業界が成長産業だから」といった誰にでも当てはまる理由では評価されません。あなた自身の経験や価値観から、IT業界を志望するに至った具体的なきっかけを述べます。例えば、「前職の営業事務で毎日使っていた業務システムが、もっと使いやすく改善できたら、どれだけ仕事が楽になるだろう」という気づきが、エンジニアを志すきっかけになったなら、それを素直に述べるのです。この「あなたにしか語れない理由」が、志望動機の土台になります。
2. なぜその職種か システムエンジニア、プログラマー、インフラエンジニア、Webエンジニア。IT業界にはいくつもの職種があります。その中から、なぜその職種を選んだのか。何があなたをその職種へと引き寄せたのか。職種の特性をきちんと理解した上で、自分の適性や興味とどう結びついているのかを示します。「プログラミング学習を進める中で、コードを書いて問題を解決する面白さに魅了された」「要件定義から携わるシステム開発に関心がある」。このような具体的な選択理由があれば、採用担当者は「この人は職種について真剣に考えている」と評価します。
3. なぜその企業か ここが最も企業ごとにカスタマイズが求められる部分です。「安定していて、成長できる企業だから」では、100人の応募者が同じことを言っています。その企業のWebサイト、採用ページ、技術ブログ、プレスリリースを読み込み、その企業ならではの事業内容、技術スタック、開発体制、企業理念、現在進めているプロジェクトなど、他社との違いを見つけ、具体的に述べます。「御社はクラウドネイティブな開発環境を整備されており、Kubernetesを使った大規模システム開発に携われると知り」という具体性が、企業研究の深さを示します。
4. 入社後のビジョン 最後に、入社後のあなたの姿を描きます。「1年後には、先輩の指導を受けながら小規模なモジュール開発を任されるレベルになりたい」「3年後には、チーム内での技術的なリーダーを目指したい」「5年後には、新人育成もできるシニアエンジニアになりたい」。このように段階的で現実的なビジョンがあれば、採用担当者は「この人は長期的に成長していく見込みがある」と判断します。
未経験者が押さえるべき構成のポイント
実務経験がない未経験者だからこそ、構成に工夫を凝らす必要があります。
学習実績をストーリーに組み込むことが鍵です。「なぜIT業界か」のパートで学習を始めたきっかけを述べ、「なぜその職種か」のパートで学習内容と職種の関連性を示すと、きれいな因果関係が成立します。「Pythonを学ぶ中でデータ分析の面白さを知り、今はデータエンジニアを志しています」というように、あなたの学習の進化がそのまま志望動機の説得力になるのです。
次に、前職の経験を無理やり関連付けるのではなく、本当に活かせるスキルを抽出して示すことが大切です。営業経験があれば「顧客との対話を通じたニーズヒアリング能力」、事務職経験があれば「業務フローの最適化を考える能力」「細かい仕事のしやすさにこだわる姿勢」。こうした異業種で培ったスキルは、エンジニアとしても活かせる貴重な武器になります。具体的なエピソードを添えることで、採用担当者は「なるほど、この人は自分の経験を冷静に分析できているな」と感じます。
最後に、ポートフォリオや成果物がある場合は、志望動機の中で自然に言及します。「独学でWebアプリケーションを開発し、GitHubで公開している」「5つのアプリ開発を通じて、フレームワークの実装パターンを学んだ」。こうした学習の成果は、言葉だけの「やる気があります」よりもはるかに説得力があります。学習実績と職種志望が結びついていれば、採用担当者は「この人は本当に準備を整えてきたのだ」と確信するのです。
【職種別】ITエンジニアの志望動機例文
ここでは、ITエンジニアの代表的な職種ごとに具体的な志望動機の例文を紹介します。システムエンジニア、プログラマー、インフラエンジニア、Webエンジニアそれぞれの職種特性に合わせた表現を参考に、あなた自身の志望動機を作成する際のベースとして活用してください。
システムエンジニア(SE)の志望動機例文
システムエンジニアは、顧客の漠然とした課題を引き出し、それを論理的で実行可能なシステム仕様に落とし込む職種です。プログラミングスキルだけでなく、ヒアリング能力、論理的思考力、提案力が求められます。以下、SEを志望する際の例文を3パターン紹介します。
例文1: 要件定義に携わりたいSE志望
私がSEを志望するきっかけは、前職の営業事務での経験です。毎日使う社内システムが、ちょっとした工夫で運用が劇的に改善される場面を何度も見ました。その都度、「誰がこのシステムを設計したのだろう。この人たちの一工夫で、何百人もの業務が楽になる」という感覚を抱きました。この経験が、単なる「ITに興味がある」から「顧客の課題を引き出し、それを形にするエンジニアになりたい」という確固たる志望へと変わるきっかけになりました。現在、JavaとSQLを独学で学び、小規模な在庫管理システムの設計・開発を実践してみました。その過程で、要件定義の難しさと面白さを実感しています。貴社が金融機関の基幹システム開発で実績が豊富と知り、大規模な要件定義プロセスの中で、現場での課題解決力を磨きたいと考えています。
例文2: 顧客折衝スキルを活かすSE志望
営業職で5年間、顧客のニーズをヒアリングし課題解決を行ってきた経験が、SEを志望する原点です。特に印象深いのは、あるクライアント企業の業務改善プロジェクトに携わった時のことです。表面的な課題要望を深掘りしていくことで、実は根本的な課題が別にあることが明らかになり、その気づきが顧客からの大きな信頼につながりました。その時、「この問題解決プロセスをIT技術で実現する側に回りたい」と強く感じたのです。プログラミング学習を進める中で、単なるコード知識ではなく、実装を通じて顧客とのコミュニケーションがいかに重要かを理解しました。貴社が大手自動車メーカーを始め複数のクライアント企業と長期的な開発パートナーシップを築かれていることに惹かれました。営業経験で培った顧客理解の深さと、新たに習得した技術力を融合させ、顧客の潜在的なニーズまで見えるSEとして活躍したいと考えています。
例文3: 技術とコミュニケーションの両立を目指すSE志望
大学の情報系学部で、プログラミング演習を通じて問題を論理的に分解し、段階的に解決していくプロセスに惹かれました。同時に、研究室でのチーム開発では、技術仕様書の作成と他メンバーへの説明に何度も苦労し、「如何にして複雑な技術を分かりやすく伝えるか」の重要性を実感しました。その後、Python、Java、JavaScriptを独学で学習し、複数のアプリケーション開発を経験しました。これらの学習を通じて、「コードを書くスキル」と「それをいかに実装するかを他者に説明するスキル」の両方が、エンジニアの価値を決めるのだと確信するようになりました。貴社は、エンジニア育成プログラムとして技術研修だけでなく、プレゼンテーション研修やファシリテーション研修にも力を入れている点を非常に高く評価しています。段階的にスキルアップしながら、技術とコミュニケーションの両立を目指すSEへと成長したいと考えています。
プログラマーの志望動機例文
プログラマーは、システムエンジニアが設計した仕様を、実装可能なコードに翻訳し、品質の高いシステムを構築する職種です。技術力の継続的な向上だけでなく、保守性を考えたコード設計、チーム開発での協調性が求められます。以下、プログラマーを志望する際の例文を3パターン紹介します。
例文4: 開発スキル向上を目指すプログラマー志望
コーディングの面白さに目覚めたのは、大学の講義でプログラミングに初めて触れた時でした。「コードを書く」という純粋な行為を通じて、自分の思考が実行可能な形に変わる。その喜びに魅了され、大学卒業後、独学でPythonとJavaScriptを本格的に学び始めました。天気予報アプリ、タスク管理ツール、シンプルなECサイトなど、5つ以上のアプリケーションを開発する中で、単にコードを「動かす」のではなく、「保守しやすく、他者が読みやすいコードを書く」ことの難しさと重要性を実感しました。貴社の新人研修制度が、単なる技術知識ではなく、設計思想やコード品質への向上にも力を入れていると知りました。先輩エンジニアからの指導を受けながら、5年後には技術的リーダーシップを発揮できるプログラマーへと成長したいと考えています。
例文5: 特定言語に特化したプログラマー志望
Javaに特化したエンタープライズシステム開発のプログラマーを志望する理由は、Javaの安定性と企業システムでの実績の大きさにあります。プログラミング学習を始めた当初はPythonから入りましたが、複数の言語に触れるうちに、大規模システム開発での信頼性という観点から、Javaの設計思想に強く惹かれるようになりました。プログラミングスクールでJava専科コースを選択し、Spring Bootフレームワークを使った銀行システムの模擬開発を経験しました。その過程で、Javaの型システムの厳密さが、大規模開発でのバグ防止にいかに役立つかを理解できました。貴社が金融機関向けシステム開発で高い実績を持ち、Javaを使った大規模開発の最前線にいることに強く惹かれました。Java認定資格の取得を段階的に進めながら、技術的専門性を深く掘り下げるプログラマーとして活躍したいと考えています。
例文6: チーム開発経験を活かすプログラマー志望
プログラミング学習の初期段階では、個人開発に集中していました。しかし、プログラミングスクールのチーム開発プロジェクトに参加して、その考え方が大きく変わりました。4名のチームで小規模なECサイトを3ヶ月かけて開発する中で、Gitを使ったバージョン管理の必要性、コードレビューを通じた品質向上、チームメンバー間での技術的な議論の大切さを実感しました。特に印象深かったのは、一度のコードレビューで自分の実装の甘さを指摘されて、その修正を通じて学べたという経験です。個人開発の「完成度」よりも、チーム開発の「協調」と「継続的な改善」の方が、実務では遥かに重要なのだと理解しました。前職の接客業でも、顧客対応をチーム全体で支える文化を経験しており、その協調性はプログラマーとしても活かせると確信しています。貴社のアジャイル開発文化と、チームワークを重視した採用方針に非常に共感しており、組織全体の開発品質向上に貢献できるプログラマーを目指しています。
インフラエンジニアの志望動機例文
インフラエンジニアは、サーバー、ネットワーク、ストレージなどのシステム基盤を構築・運用し、アプリケーションが安定稼働するための土台を支える職種です。システム障害が発生すれば、ビジネス全体に大きな影響を及ぼします。近年はクラウド環境での自動化、セキュリティ、スケーラビリティの知識も求められます。以下、インフラエンジニアを志望する際の例文を3パターン紹介します。
例文7: システムの安定稼働を支えるインフラエンジニア志望
システム基盤を支えるインフラエンジニアを志望するきっかけは、前職の製造業での経験です。生産管理システムが一度障害を起こすと、工場全体の生産ラインが停止し、多大な損失が生じることを何度も目撃しました。その時、社内のインフラエンジニアが迅速に対応し、システムを復旧させる姿を見て、「縁の下の力持ちとしてシステムを支える」という仕事の重要性と責任感に強く惹かれました。その経験から、エンジニアとして成長したいと決意し、現在はLinuxの基礎から大規模システムの構築まで、体系的に学習を進めています。LPIC-1取得を終え、現在はLPIC-2の学習中です。ネットワークの基礎についても、CCNAレベルの知識を習得しました。貴社は金融機関をはじめとする、99.9%以上の稼働率を求められるシステムの運用実績が豊富だと知り、そうした高度な要求を満たす環境で、自分のスキルを磨きたいと考えています。
例文8: クラウドインフラに挑戦するエンジニア志望
クラウドインフラエンジニアを志望する理由は、クラウド技術が今後のシステム構築の主流になると確信しているからです。大学でネットワークの基礎を学んだ際、「従来のオンプレミス環境だけでなく、クラウドという新しい選択肢がある」という視点を得ました。その後、独学でAWSの学習に本格的に取り組み、EC2、S3、RDSなどの主要サービスを使った本番級のシステム構築を実践してみました。Udemy上の複数のコースを修了し、AWS認定ソリューションアーキテクト-アソシエイト試験に合格しました。その過程で、「同じシステムでも、インフラの設計次第でセキュリティ、パフォーマンス、コストが大きく変わる」ということを実感できました。貴社がAWSを活用したクラウドインフラ構築で業界内での高い評価を得ており、大規模なプロジェクトに携われる環境だと知りました。AWS認定資格をさらに上位レベルへ進め、スケーラブルで信頼性の高いインフラ設計ができるエンジニアを目指しています。
例文9: 運用自動化に取り組むインフラエンジニア志望
インフラエンジニアの職務の中で、特に「運用自動化」に魅力を感じています。前職のシステム管理業務で、毎月100件以上のサーバー設定やログの確認作業を手作業で行っていました。その非効率さに気づき、「自動化できないだろうか」という問いが、エンジニア志望のきっかけになりました。独学でPythonとBashスクリプトを学び、簡単な運用スクリプトを作成して月30時間の工数削減を実現できました。その成功体験から、本格的なDevOpsの世界に興味を持つようになり、現在はDockerやTerraformといったInfrastructure as Codeツールを学習しています。Dockerコンテナの基礎、Kubernetesの概要についても、実践的に学習を進めています。貴社がDevOps文化を組織的に推進しており、自動化による運用効率化や信頼性向上を重視していると伺いました。単なる「自動化ツールの使い手」ではなく、インフラの課題を自動化の視点から解決できるエンジニアとして、貴社の開発文化に貢献したいと考えています。
Webエンジニアの志望動機例文
Webエンジニアは、WebサイトやWebアプリケーションの開発を担当する職種です。フロントエンド(ユーザーが見える部分)、バックエンド(サーバー側の処理)、フルスタック(両方を担当)と専門領域が分かれており、それぞれに異なるスキルセットが求められます。以下、Webエンジニアを志望する際の例文を3パターン紹介します。
例文10: ユーザー体験を重視するフロントエンドエンジニア志望
フロントエンドエンジニアを志望する理由は、「ユーザーの満足度を直接左右する仕事をしたい」という想いからです。前職のWebデザイナーとして4年間、デザインとユーザー体験を追求する経験をしました。その過程で、「美しいデザイン」だけでなく、「スムーズなインタラクション」「素早い読み込み」「直感的な操作感」といった、実装レベルでのUX向上が、ユーザーの満足度に大きく影響することを実感しました。デザインの意図を100%実現するには、自分で実装も行う必要があると考え、HTML、CSS、JavaScriptを本格的に学習し、React/Vue.jsを習得しました。現在は、自作のポートフォリオサイトだけでなく、複数の実践的なWebアプリケーションを開発し、GitHubで公開しています。貴社の「ユーザーファーストのUI/UX開発」という理念に非常に共感しており、デザインと実装スキルの両方を活かし、ユーザーに心から愛されるWebサービスを作るエンジニアとして貢献したいと考えています。
例文11: サーバーサイド開発に興味があるバックエンドエンジニア志望
バックエンドエンジニアを志望する理由は、「目に見えないシステムの美しさ」に惹かれたからです。大学の研究プロジェクトでデータベース設計を経験した際、「テーブル設計」「インデックス戦略」「クエリ最適化」といった一見地味な工夫が、システム全体のパフォーマンスを大きく左右することを知りました。その時の喜びが、データ処理とAPI設計の面白さを知るきっかけになりました。卒業後、Node.js、Python、PostgreSQLを重点的に学習し、複数のREST API設計と実装を経験しました。特に、「同じ機能でも、データベース設計とクエリ最適化の工夫で応答時間が10倍変わる」という体験は、バックエンド開発の奥深さを実感させてくれました。貴社が数百万人規模のユーザーを抱えるWebサービスを運営されており、大規模データの処理やスケーラビリティを考えたシステム設計が求められる環境だと知りました。パフォーマンスチューニングやデータベース最適化といった、バックエンドの専門性を深く掘り下げながら、信頼性の高い大規模システムを構築できるエンジニアを目指しています。
例文12: フロント・バックエンド両方に挑戦するフルスタック志望
プログラミングスクールでのWeb開発学習を通じて、フロントエンドとバックエンドの両方を学ぶ中で、「単一領域の専門家よりも、全体を見渡せるエンジニアになりたい」という確信を得ました。React、Node.js、MySQLを使ったタスク管理アプリ、React Native使ったモバイルアプリ、複数のAPI設計と実装を経験してきました。これらの開発を通じて分かったのは、フロントエンド側の要件をバックエンド側で実装する際、全体的な視点がないと、インターフェース設計からパフォーマンスまで、多くの余計な問題が生じるということです。逆に、両方を理解していれば、最初の設計段階から最適な実装方法を選択できます。貴社は、スタートアップ的な少数精鋭チームで、幅広い技術領域に挑戦できる環境があると伺い、非常に魅力を感じています。フルスタックエンジニアとして、サービス全体のアーキテクチャを理解した上で、ユーザー視点から最適なソリューションを提案・実装できるエンジニアとして成長したいと考えています。
【状況別】ITエンジニアの志望動機例文
職種別の例文に加えて、ここでは求職者の状況に応じた志望動機の例文を紹介します。異業種からの転職、第二新卒など、あなたの状況に近い例文を参考にして、自分の経験を効果的にアピールする志望動機を作成しましょう。
異業種からの転職者向け例文
異業種からITエンジニアへの転職では、前職の経験がいかにIT業界で活かせるのかを具体的に示すことが最も重要です。採用担当者は「この人は異業種経験を強みに変えられるのか」と注視しています。以下、異業種転職の代表的なパターンを2つ紹介します。
例文13: 営業職からITエンジニアへの転職
営業職で3年間、法人営業として顧客のニーズをヒアリングし、課題解決を行ってきました。その中で、SaaSプロダクトの導入提案に携わる機会がありました。クライアント企業の日々の業務の苦労を聞き、「このプロセスをシステム化できたら、どれだけ効率化できるだろう」という問いが、エンジニア志望のきっかけになったのです。営業の経験を通じて、「顧客のニーズを深掘りし、根本的な課題を見つける能力」が身につきました。この能力は、エンジニアになった際に、要件定義やシステム設計の場面で大いに活かせると確信しています。退職後、プログラミング学習を開始し、JavaScript、Python、Javaの基礎を習得しました。複数のWebアプリケーション開発を経験し、実装を通じて「顧客の要望と技術的実装のギャップを埋める」ことの重要性を実感しています。貴社が「顧客中心の開発」を重視していると知り、営業時代に培った顧客感覚と新たに習得した技術力を融合させ、ユーザーの潜在的なニーズを引き出すエンジニアとして貢献したいと考えています。
例文14: 事務職からITエンジニアへの転職
総務事務として5年間、社内の業務フローの最適化に取り組んできました。特に記憶に残っているのは、複数部門の月次集計作業を、Excelマクロを使って自動化し、月80時間の工数削減を実現した経験です。その時、「プログラミング」という手段を通じて、これほど大きな業務改善を実現できるのだと感動し、本格的なシステム開発に挑戦したいという強い想いを抱きました。事務職での経験を通じて、「ユーザー視点で業務フローを見直す能力」「細かい仕様の重要性を理解する姿勢」が身につきました。これらは、ユーザーに本当に役立つシステムを開発する際に不可欠なスキルだと考えています。現在はプログラミングスクールでJava、SQL、データベース設計の専門的な知識を学習し、在庫管理システムの設計・開発を実践しました。その過程で、「業務の自動化」という視点から、ユーザーに価値を提供するシステム開発の面白さを実感できました。貴社は業務系システムの開発実績が豊富で、実際のクライアント企業の複雑な課題を解決するシステムを手がけていると知りました。事務職で培った業務知識と新たに習得した技術力を組み合わせ、「ユーザーのニーズを深く理解したシステム開発」ができるエンジニアとして成長したいと考えています。
第二新卒・新卒向け例文
第二新卒の場合、「なぜキャリアチェンジするのか」という理由の説得力が最も重要です。単なる「不満」ではなく、「より高い目標に向かう前向きなキャリアチェンジ」として伝えることがポイントです。
例文15: 第二新卒でのキャリアチェンジ
新卒で入社した小売業で販売職として1年間勤務しました。顧客対応を通じてコミュニケーション力やチームワークの大切さを学び、その経験は今後の人生で貴重な財産だと考えています。しかし同時に、「もっと技術的なチャレンジをしたい」「自分の思考を形に変える仕事がしたい」という想いが日に日に強くなっていきました。学生時代から興味があったプログラミングに真摯に向き合い、人生100年の中でこのタイミングで決断する価値があると判断し、エンジニアへのキャリアチェンジを決意しました。退職後、プログラミングスクールで6ヶ月間、JavaとSQLを集中的に学習しました。その中で、複数の実践的なプロジェクトに参加し、ECサイトのクローンアプリ、在庫管理ツール、チームでのWebアプリ開発など、多くの経験を積むことができました。第二新卒という立場ですが、前職での顧客対応経験で培った「ユーザーのニーズを理解する能力」と、現在のプログラミングスキルを掛け合わせることで、独自の価値を提供できると考えています。貴社の充実した未経験者向け研修制度と、若手の成長を全力で支援する企業文化に非常に共感しており、吸収力の高い第二新卒として、早期に戦力となり、やがてはチームのリーダーシップを取れるエンジニアへと成長したいと考えています。
IT企業内での職種変更向け例文(参考)
すでにIT企業で働いており、別の職種からエンジニアへ転向する場合の例文です。IT業界への理解を示しつつ、「なぜエンジニアになりたいのか」を明確に説明することが重要です。
現在IT企業でカスタマーサポートとして勤務しており、2年間で数千件のサポートチケットに対応してきました。その経験を通じて、「顧客が何に困っているのか」を深く理解できるようになりました。同時に、顧客からの問い合わせの背景にあるシステムの内部構造や開発プロセスに強い興味を持つようになり、「問題解決の最前線に立ちたい」という想いが膨らみました。業務の傍ら、Python、SQL、簡単なWebアプリケーション開発を独学で学習し、社内の簡単な管理ツールを自作するなど、実践的なスキルを身につけました。IT業界の知識を既に持っている強みを活かしながら、エンジニアとして開発の最前線に立ち、顧客の根本的な課題解決に直接携わるエンジニアへの転職を希望しています。
これはNG!避けるべき志望動機の例
効果的な志望動機を作成するには、まず「避けるべきパターン」を理解することが大切です。ここでは、採用担当者に悪い印象を与える実際のNG例を、改善方法とともに紹介します。
抽象的すぎる志望動機
NG例 「私はITに興味があり、これからの時代はIT技術が重要だと考えています。貴社で最先端の技術を学び、成長したいと思い志望しました。」
何が問題か この志望動機を読んで、採用担当者は「この人について何も分かった」と感じません。「IT技術が重要」という認識は、求人説明会に来た全員が持っています。「最先端の技術を学びたい」という願望も、月100件以上いるであろう他の応募者も言うでしょう。そして最も重要な「なぜこの企業なのか」という理由が、全く示されていません。採用担当者の目には「私は企業研究もせず、テンプレートに近い志望動機を提出した」と映ってしまいます。
改善方法 あなた自身の経験に根ざした「具体的なきっかけ」を示す必要があります。「前職の○○という経験から、□□という課題を感じ、これを技術で解決したいと考えるようになった」。その上で、「貴社は△△という分野で高い実績を持ち、このような課題解決に携わることができると知った」という具体的な企業選択理由を述べることで、初めて説得力が生まれます。
企業研究不足が見える志望動機
NG例 「貴社は業界大手で、安定していると聞きました。また、福利厚生が充実しており、ITエンジニアとしてスキルを身につけられる環境があると思い、志望しました。」
何が問題か この志望動機は「企業A」「企業B」「企業C」のどの企業にでも当てはめられます。つまり、採用担当者の目には「この人は本気で当社を研究していない」と映ってしまいます。「業界大手」「安定」「福利厚生が充実」といった一般的な情報だけでは、その企業を選ぶ理由として弱すぎるのです。
改善方法 企業研究を「表面」から「深部」へ進めることが必須です。企業のコーポレートサイトの経営理念、技術ブログでの開発スタイルの公開、採用ページでのエンジニア紹介、プレスリリースでの最新プロジェクト。これらを読み込み、「その企業にしかない特徴」を見つけ出します。例えば「貴社はマイクロサービスアーキテクチャを積極的に採用し、各エンジニアが小規模チームで大きな責任を持つ開発体制を実践していると知りました。このような環境で○○を学びたいと考えています」という具体性が必要です。
待遇面のみに焦点を当てた志望動機
NG例 「貴社はリモートワークが可能で、残業も少なく、ワークライフバランスが取れると聞きました。また、未経験でも給与が良いと知り、志望しました。」
何が問題か 待遇は確かに人生において重要な要素です。しかし、志望動機で待遇だけを述べると「条件が良ければどこでもいいのでは。給与がもっと良い企業が現れたらそちらに行くのでは」という懸念が採用担当者の心に芽生えます。また、仕事内容や成長への想い、企業への熱意が全く伝わらず、「この人は単に楽な条件の仕事を探しているのではないか」という印象を与えかねません。採用にはコストがかかります。定着して成長してくれる人材を求めている採用担当者にとって、待遇だけを理由とした志望動機は、リスク信号に見えてしまいます。
改善方法 待遇に言及する場合は、それを「自分のキャリア戦略」の文脈で説明する必要があります。例えば「リモートワーク環境により、移動時間を削減し、その分を実践的な学習時間に充てることで、スキルアップに集中できる」。あるいは「ワークライフバランスを保つことで、長期的に技術を磨き、5年先、10年先でより高い価値を提供できるエンジニアになりたい」という形で、待遇と成長意欲を結びつけます。そして、待遇以外の志望理由(事業内容、技術スタック、企業文化など)を、メインの志望動機として述べることが絶対に必要です。
志望動機を作成する5つのステップ
ここまで多くの例文や考え方を紹介してきました。では、実際にあなたの志望動機を作成する際の具体的な手順を、5つのステップで解説します。焦らず、各ステップを丁寧に進めることで、採用担当者の心に届く志望動機が完成します。
ステップ1:自己分析で動機を明確化する
最初の、そして最も重要なステップが、「自分の本当の動機を知る」ことです。紙とペンを用意して、以下の問いに対して、「採用担当者に見せることを意識せず」答えを書き出してください。
– ITエンジニアに興味を持ったきっかけは、本当は何か – 仕事の中で、最も充実感を感じるのはどんな時か – 5年後、自分はどんなエンジニアになっていたいか – 特定の企業ではなく、この業界で働く理由は何か – 過去の経験の中で、「この時の自分の判断が正しかった」と感じた瞬間は
重要なのは「建前ではなく本音」を書くことです。その本音の中に、最も説得力のある志望動機が眠っています。抽象的な「ITに興味がある」ではなく、「前職で業務システムの使いづらさで月1000時間の無駄が生じていることに気づき、その時『これを改善するのがエンジニアの仕事だ』と確信した」というような具体的なエピソードが、志望動機の土台になります。
ステップ2:企業・職種研究を徹底する
応募先企業に対する理解が深いほど、志望動機は説得力を増します。採用担当者の見方を意識して、表面的な情報ではなく「その企業ならではの特徴」を探しましょう。
企業研究のチェックリスト: – コーポレートサイトの経営理念・ビジョンに、何が書かれているか – 採用ページのエンジニア紹介で、どのような人物が紹介されているか – 技術ブログの記事から、どのような開発スタイルが伝わるか – 過去1年のプレスリリースから、どんなプロジェクトを進めているか – SNS(TwitterなどでのCTO発言)から、企業文化が伝わるか – Qiitaなどで同社のエンジニアが公開している技術情報は何か
これらを読み込むことで、100人のライバル応募者では気づかない「その企業ならではの特徴」が見えてきます。
ステップ3:経験とスキルの棚卸しをする
未経験者が陥りやすい罠は、「実務経験がないから、アピールできることがない」と考えることです。決してそうではありません。あなたは多くの経験とスキルを持っています。それらを「IT業界で活かせる形」に変換することが、このステップの目的です。
棚卸しのポイント:
プログラミング学習の実績 – 学習期間(○ヶ月)、使用言語(Python、Java、JavaScriptなど) – 開発した具体的な成果物(ToDoアプリ、ECサイト、データ分析ツールなど) – 学習時間数、修了した講座数、取得した資格 – 成果物のGitHubリンク、ポートフォリオサイト – 学習を通じて得た気づき(「○○の難しさを実感した」など)
前職で培ったスキル – 顧客対応経験→ニーズヒアリング能力、ユーザー視点の重要性 – 営業事務経験→業務フロー最適化の視点、細かい仕様への理解 – 製造業経験→品質管理の意識、大規模プロジェクト経験 – マネジメント経験→チームワーク、意思決定プロセス
その他の学習や経験 – 課外活動やボランティアでの経験 – 趣味を通じて培ったスキル – 独学で習得した知識
これらを「IT業界で活かせる形」に言い換えることで、未経験者とは思えない説得力が生まれます。
ステップ4:構成を組み立てて下書きを作る
ステップ1〜3で整理した「自分の本当の動機」「企業の特徴」「自分が持つスキル」という3つの要素を組み合わせて、志望動機の構成を組み立てます。前述の「4つの必須要素」(なぜIT業界か、なぜその職種か、なぜその企業か、入社後のビジョン)の順序で、各パートの「キーメッセージ」を決めましょう。
例えば: – なぜIT業界か:「前職で業務システムの使いづらさで月1000時間の無駄が生じているのに気づき、エンジニアとして解決する側に回りたいと考えた」 – なぜその職種か:「その業務改善のためには、システムの要件定義から実装まで全体を理解する必要があり、SEを志望した」 – なぜその企業か:「貴社は金融機関向けシステム開発の実績が豊富で、複雑な業務課題を解決するプロセスを学べると考えた」 – 入社後のビジョン:「3年後には、クライアント企業の潜在的なニーズを引き出し、最適なシステム提案ができるSEになりたい」
構成が決まったら、各パートを実際に文章にしていきます。この段階では「完璧さ」よりも「伝えたいことを全て書く」ことを優先しましょう。
ステップ5:推敲して完成度を高める
下書きが完成したら、以下のチェックリストで推敲します。
内容面のチェック: – 具体的なエピソードや数字が含まれているか(「興味があります」ではなく「月1000時間の無駄」など) – 企業固有の情報が含まれているか(他の企業の名前を入れ替えても成立しないか確認) – 4つの必須要素(なぜIT業界か、なぜその職種か、なぜその企業か、ビジョン)が全て含まれているか – 自分の本当の声で書かれているか(テンプレート的な表現がないか)
形式面のチェック: – 文字数は適切か(履歴書なら200〜300字、職務経歴書なら400〜600字、面接なら300〜500字) – 誤字脱字がないか – 句点・読点のバランスは取れているか(同じ長さの文が連続していないか) – 敬語は正しく使えているか
第三者チェック: 可能であれば、転職エージェント、キャリアセンター、信頼できる友人などに読んでもらい、「あなたの本当の想いが伝わってくるか」のフィードバックをもらいましょう。第三者の視点は、自分では気づかない弱点を明かしてくれます。
これら5つのステップを経ることで、採用担当者の心に届く、説得力のある志望動機が完成するはずです。
志望動機に関するよくある質問
志望動機を作成する際、多くの人が同じような疑問を抱きます。ここでは、そうした疑問をFAQ形式でまとめました。これらの質問を読むことで、具体的な不安が解消され、より自信を持って志望動機を作成できるようになるはずです。
志望動機の適切な文字数は?
志望動機の文字数は、どの媒体に記入するかで大きく異なります。各媒体の目安を理解した上で、適切な長さに調整することが重要です。
履歴書の場合は200〜300文字程度が目安です。履歴書の志望動機欄のスペースは限られており、目安として4〜5行程度です。「なぜIT業界か」と「なぜその企業か」の2点に絞り、簡潔にまとめます。職種志望や入社後のビジョンは、詳しく書く余裕がないため、職務経歴書で詳述することを想定しましょう。
職務経歴書の場合は400〜600文字程度が理想的です。1ページの中で1段落〜1ページ半程度の分量を使うことができます。学習実績、前職での経験、志望する職種、企業研究に基づいた志望理由、入社後のビジョンまで、包括的に盛り込むことができる長さです。
面接の場合は1〜2分程度で話せる長さ、文字数にすると300〜500文字程度が目安です。面接官の質問「志望動機を簡潔に教えてください」に対して、要点を簡潔に述べた上で、詳細については面接官の追加質問に応じて補足する形が理想的です。
複数の企業に応募する際、志望動機は使い回していい?
率直に答えると:基本的に使い回しは避けるべきです。採用担当者は「なぜ当社なのか」を最も重視しており、使い回しの志望動機はプロの目には一瞬で見抜かれます。ただし、効率的に複数社の志望動機を作成する方法は存在します。
効率的な作成方法: – 「なぜIT業界か」のパート(30〜40%):複数社で共通 – 「なぜその職種か」のパート(20〜30%):複数社で共通 – 「なぜその企業か」のパート(30〜40%):企業ごとにカスタマイズ(必須) – 「入社後のビジョン」のパート(10〜20%):企業の事業内容に合わせてカスタマイズ
この比率であれば、核となる「あなたのエンジニア志望の根本理由」を保ちつつ、各企業に合わせた個別性を持たせることができます。各企業の「なぜその企業か」パートだけでも、十分に企業研究の深さが伝わります。
学習経験やポートフォリオはどう盛り込む?
学習経験やポートフォリオは、未経験者にとって「熱意」と「実力」を同時に示す最強のツールです。効果的に盛り込む方法は以下の通りです。
具体的に記載する:「プログラミングを学習しました」ではなく「6ヶ月間、Udemyの15コースを修了し、PythonとJavaScriptを学習。その中で天気予報アプリ、タスク管理ツール、簡易ECサイトという3つのWebアプリケーションを開発しました」と、期間・講座数・言語・具体的な成果物を示します。可能であれば学習時間数(「月50時間」など)も記載すると、学習の強度が伝わります。
志望動機のストーリーの中に組み込む:学習経験を単なる「事実の羅列」ではなく、志望動機のストーリーの中に自然に組み込みます。例:「JavaScriptを学ぶ中で、ユーザーの操作に即座に反応するインタラクティブな体験を作るフロントエンド開発に魅了され、フロントエンドエンジニアを志すようになりました」。学習経験と職種志望が因果関係で結ばれることで、説得力が一気に高まります。
GitHubやポートフォリオサイトのURLを活用:職務経歴書や面接で「自作のポートフォリオサイトはGitHubで公開しており、URLはこちらです」と提示することで、採用担当者が実際のコード品質や成果物を確認できます。これは言葉だけの「できます」よりもはるかに説得力があります。
面接で志望動機を聞かれたときの答え方は?
面接で志望動機を聞かれるのは、ほぼ確実です。書類に書いた内容をそのまま読み上げるのではなく、「話し言葉」に調整して、自然に語ることが重要です。
構成のポイント: 1. 結論から述べる(15秒程度):「私は○○という理由で、△△エンジニアとして貴社に貢献したいと考え、志望いたしました」と、結論を明確に伝えます。 2. 背景や理由を補足(30秒程度):「前職で○○の経験から、エンジニアを志すようになった」「△△という分野に特に興味がある」など、動機の背景を語ります。 3. 具体的なエピソードを交える(30秒程度):「実際にプログラミングを学ぶ中で、□□という課題に直面しましたが、その解決プロセスを通じて、エンジニアの仕事の面白さを実感しました」など、書類では書ききれなかった具体的な経験を語ります。 4. 企業への質問につなげる(10秒程度):「貴社の××という開発体制について、詳しくお聞きしたいのですが」と質問に繋げることで、企業への関心の高さと、双方向のコミュニケーションの姿勢を示します。
話し方のコツ: – 暗記した原稿を棒読みするのではなく、相手の目を見て、自然な話速で語る – 1文は短めに(句読点で息継ぎ)、わかりやすい表現を使う – 感情や具体的な場面を思い出しながら語ることで、人間味が出る – 面接官の反応を見て、興味を持ったポイントについては詳しく説明する柔軟性を持つ
まとめ:志望動機は未経験者の熱意を伝える最強のツール
この記事を通じて、あなたは以下を学びました:
– 採用担当者の視点:採用担当者は志望動機から「熱意」「適性」「企業理解度」「定着可能性」を見ている – 効果的な構成:「なぜIT業界か」「なぜその職種か」「なぜその企業か」「入社後のビジョン」の4要素が必須 – 具体性の重要性:抽象的な表現ではなく、エピソード、数字、具体的な経験が説得力を生む – 15の実例:職種別・状況別の多様な例文から、自分の状況に合ったひな形を見つけられる – 実践的な5ステップ:自己分析から企業研究、構成組み立て、推敲まで、段階的に志望動機を完成させる方法
未経験からITエンジニアへの転職は、実務経験がない分、「志望動機」があなたの唯一の差別化要因になります。採用担当者は、500字の志望動機から、あなたの熱意、思考力、企業研究能力、自己理解度など、多くのことを読み取ります。
この記事で紹介した15の例文は、あくまで参考例です。そのままコピーすれば、確実に「テンプレートを使った志望動機」と見抜かれます。重要なのは、これらの例文の「構造」「論理の流れ」「具体性の示し方」を理解し、あなた自身の経験、学習内容、価値観を反映させてカスタマイズすることです。自分の言葉で、自分の経験に基づいて語られた志望動機ほど、採用担当者の心に響くものはありません。
ITエンジニアへの転職は、未経験であっても学習意欲と熱意があれば十分に実現可能です。この記事を読み終わった今、ステップ1の自己分析から始めてください。紙とペンを用意して、「本当の動機は何か」を問い直す。その小さな一歩が、あなたのエンジニア人生を大きく左右するはずです。
説得力のある志望動機を作成し、あなたのITエンジニアとしてのキャリアをスタートさせましょう。応援しています。
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