介護職の処遇改善加算|ベースアップ支援加算で給料アップ

「介護職の給料は本当に低いのか」「処遇改善加算ってどれくらいもらえるの?」こんな疑問を持つ介護職員は多いですよね。
処遇改善加算とベースアップ支援加算は、月額3万円以上の給料アップも可能な重要な制度です。 ただし、施設によって加算の取得状況や配分方法が異なるため、同じ仕事をしていても実際の給料には30〜50万円以上の年収差が生まれています。
この記事では、5つの加算区分の違い、実際の給与への影響、転職時に確認すべきポイントまで、給料アップに直結する実践的な情報をお伝えします。
介護職の処遇改善加算とは?基本の仕組みを理解する
処遇改善加算は、介護職員の給料を引き上げるために国が施設に支給する介護報酬の加算制度です。
– [処遇改善加算が創設された背景と目的](#処遇改善加算が創設された背景と目的) – [加算の仕組みと支給の流れ](#加算の仕組みと支給の流れ) – [処遇改善加算で月給はどれくらい上がるのか](#処遇改善加算で月給はどれくらい上がるのか)
処遇改善加算が創設された背景と目的
介護職の平均給与は他産業と比べて月額約7万円低く、人材不足が深刻でした。2012年に国は介護職員処遇改善加算を創設し、2019年に経験・技能を持つ職員向けの特定処遇改善加算も導入しました。
加算の仕組みと支給の流れ
施設が国から受け取った加算は、全額を給与改善に充てることが義務です。ただし配分方法は施設の裁量で、同じ加算でも施設によって支給額が異なります。基本給に組み込む場合と手当として別途支給する場合、均等配分か経験年数別か、施設ごとにさまざまです。
処遇改善加算で月給はどれくらい上がるのか
加算の支給額の目安は以下の通りです: – 加算Ⅰ:月額約3.7万円(年間40万円以上) – 加算Ⅱ:月額約2.7万円(年間約30万円) – 加算Ⅲ:月額約1.5万円(年間約18万円)
加算を取得していない施設では、同じ仕事をしていても年収で30万〜50万円の差が生まれます。さらに2022年10月から開始されたベースアップ支援加算(月額約9,000円)と組み合わせれば、月額4.6万円以上、年間で55万円以上の給料アップも可能です。
処遇改善加算Ⅰ〜Ⅴの種類と違い|取得要件と支給額
5つの加算区分それぞれで、取得要件と支給額が異なります。自分の職場の加算区分を確認しましょう。
– [処遇改善加算Ⅰの要件と支給額の目安](#処遇改善加算iの要件と支給額の目安) – [処遇改善加算Ⅱ・Ⅲの要件と支給額](#処遇改善加算iiiiの要件と支給額) – [処遇改善加算Ⅳ・Ⅴの要件と支給額](#処遇改善加算ivvの要件と支給額)
処遇改善加算Ⅰの要件と支給額の目安
加算Ⅰは最高額で月額3.7万円。キャリアパス要件(職位・職責に応じた賃金体系整備、研修実施、昇給制度)と職場環境等要件(キャリアアップ支援など)のすべてを満たす必要があります。介護福祉士(5年経験)なら月額約4万円、年収で約48万円のプラスが見込めます。
処遇改善加算Ⅱ・Ⅲの要件と支給額
加算Ⅱ(月額2.7万円)と加算Ⅲ(月額1.5万円)は要件が緩く、中小施設でも取得しやすいです。年収では18万〜32万円程度の収入増が見込めます。
処遇改善加算Ⅳ・Ⅴの要件と支給額
加算Ⅳ(月額1.2万円)と加算Ⅴ(月額6,000円)は支給額が少なく、小規模施設で見られます。加算ⅠとⅤでは月額約3.1万円、年収で約37万円の差が生まれます。転職時は加算Ⅰ〜Ⅲを取得している施設を選ぶことで、年収を大幅に引き上げられます。詳しくは「介護職の年収・給料を徹底分析|資格別・施設別・地域別の相場」の記事も参考にしてください。
ベースアップ支援加算とは|2022年開始の新しい処遇改善制度
2022年10月から開始されたベースアップ支援加算は、処遇改善加算に加えて支給される制度です。基本給の3分の2以上の引き上げが義務付けられ、「手当は増えても基本給が上がらない」という職員の不満を解決します。
月額支給額は平均9,000円で、フルタイムなら月9,000円前後、パートなら月3,000〜4,000円程度です。年収では約11万円の収入増となります。
加算Ⅰとベースアップ支援加算を併給すれば、月額4.6万円、年収で55万円の給料アップです。 加算Ⅱでも両加算合わせて月額3.6万円となります。
処遇改善加算を受け取るための条件と確認方法
処遇改善加算を受け取るためには、施設と職員の両側で一定の条件を満たす必要があります。
– [職員側の受給条件](#職員側の受給条件) – [施設側の加算取得要件](#施設側の加算取得要件) – [自分の職場が加算を取得しているか確認する方法](#自分の職場が加算を取得しているか確認する方法)
職員側の受給条件
対象職種は介護サービスを直接提供する職種で、介護福祉士、実務者研修修了者、初任者研修修了者、無資格介護職員です。 雇用形態による制限はなく、パート・契約社員・派遣社員も対象で、常勤換算で按分されます。看護師やケアマネージャーなど他職種は原則対象外です。
施設側の加算取得要件
施設が取得するには、キャリアパス要件と職場環境等要件を満たし、市町村に届け出て承認を得ることが必須です。
自分の職場が加算を取得しているか確認する方法
給与明細を確認するのが最も確実です。 加算は「処遇改善手当」「キャリアアップ手当」など施設ごとに異なる名称で記載されます。不明な場合は人事部に確認するか、厚生労働省の介護サービス情報公表システムで施設名を検索すれば確認できます。
施設による処遇改善加算の違いと転職時の注意点
施設によって加算の取得状況や配分方法が大きく異なります。転職を検討する際は、この情報が年収に大きく影響するため注意が必要です。
– [加算を取得していない施設も存在する理由](#加算を取得していない施設も存在する理由) – [加算の配分方法は施設によって大きく異なる](#加算の配分方法は施設によって大きく異なる) – [転職時に必ず確認すべき給与条件のポイント](#転職時に必ず確認すべき給与条件のポイント)
加算を取得していない施設も存在する理由
2024年時点で、約10〜15%の施設は処遇改善加算を取得していません。 理由は、体制整備の困難さや事務負担です。加算未取得施設で働く場合、年収で30万〜50万円以上損をしている可能性があります。
加算の配分方法は施設によって大きく異なる
配分方法は施設の裁量で、均等配分から資格別配分までさまざまです。基本給に組み込まれた場合は賞与や退職金の計算ベースが上がるため有利です。
転職時に必ず確認すべき給与条件のポイント
求人票の月給だけでなく、処遇改善加算の区分、ベースアップ支援加算の有無、配分方法を確認しましょう。面接時に「加算はどの区分ですか」「基本給に組み込まれていますか」と質問することで、施設の人事制度の透明性も判断できます。転職活動の詳細については「介護職の年代別転職ガイド|20代・30代・40代・50代の成功法」も参考になります。
処遇改善加算で実際にどれくらい給料が上がるのか|具体例で解説
具体的な数字で、加算が給料にどう影響するかを見てみましょう。
– [加算あり・なしでの月給・年収比較](#加算ありなしでの月給年収比較) – [他の手当との組み合わせで年収をさらに上げる方法](#他の手当との組み合わせで年収をさらに上げる方法)
加算あり・なしでの月給・年収比較
介護福祉士(経験5年、基本給22万円)の例: – 加算なし:月給26万円、年収約370万円 – 加算Ⅰ:月給約29.7万円、年収約420万円(年間50万円増) – 加算Ⅱ:月給約28.7万円、年収約400万円(年間30万円増)
加算Ⅰとベースアップ支援加算を併給すれば、月給は30.6万円、年収は約435万円となり、加算なしと比べて年間65万円の差が生まれます。
他の手当との組み合わせで年収をさらに上げる方法
夜勤手当(1回5,000〜8,000円)、資格手当、役職手当を組み合わせることで、さらに年収がアップします。 介護福祉士資格を持ち、リーダー職で月4回夜勤をこなす職員なら、基本給22万円でも月額35万円以上、年収500万円以上を目指せます。加算と手当を最大限活用すれば、他業種と遜色ない水準の収入が可能です。夜勤についての詳細は「介護職の夜勤を徹底解説|2交代・3交代制の違いと手当相場」も参考になります。
よくある質問|処遇改善加算とベースアップ支援加算のQ&A
処遇改善加算について、よくある疑問をまとめました。
パートや派遣でも受け取れる?
はい。パート・派遣社員も対象で、常勤換算で按分されます。
加算は全額もらえるの?
全額を給与改善に充てることが義務ですが、配分方法は施設の裁量です。人事部に確認しましょう。
退職したら加算はどうなる?
毎月の給与や賞与として支給される加算は、退職後は受け取れません。ただし基本給に組み込まれていれば、退職金に反映されます。
給与明細のどこに記載されているか分からない
「処遇改善手当」「キャリアアップ手当」など施設ごとに異なる名称で記載されます。不明な場合は人事部に確認しましょう。
まとめ: 処遇改善加算を最大限活用して介護職の給料をアップさせよう
処遇改善加算とベースアップ支援加算は、介護職の給料を大幅に引き上げる重要な制度です。 加算Ⅰとベースアップ支援加算を併給すれば、月額4.6万円、年収で55万円以上の給料アップが可能です。
施設によって加算の取得状況や配分方法が異なるため、同じ仕事をしていても年収で30万〜50万円以上の差が生まれています。現在の職場が加算未取得または低い区分(Ⅳ・Ⅴ)であれば、より条件の良い施設への転職を検討する価値があります。転職先を探す際には「介護職の未経験転職|40代・50代からでも成功する完全ガイド」も参考になります。
転職時は求人票の月給だけでなく、加算の区分、ベースアップ支援加算の有無、基本給と手当の内訳、配分方法を必ず確認しましょう。加算について質問することで、施設の人事制度の透明性も判断できます。
処遇改善加算は介護職員の当然の権利です。 制度を正しく理解し、最大限活用することで、介護職としてのキャリアをより豊かなものにしていきましょう。
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