未経験インフラエンジニアの初年度年収|キャリア5年後・10年後の年収推移を分析

未経験からインフラエンジニアに転職する際、最も気になるのが「年収」ではないでしょうか。初年度の年収はどの程度なのか、5年後・10年後にはどれくらい稼げるようになるのか、具体的なデータを知りたいという方も多いはずです。
本記事では、未経験からインフラエンジニアになった場合の初年度年収から、キャリア5年後、10年後の年収推移まで、企業規模別・地域別・スキル別のデータをもとに徹底解説します。また、年収アップのための具体的な戦略も紹介しますので、長期的なキャリアプランの参考にしてください。
未経験インフラエンジニアの初年度年収の実態
未経験からインフラエンジニアとして転職した場合、初年度の年収は250万円から400万円程度が一般的です。この金額は企業規模、勤務地域、保有資格の有無によって大きく変動します。ここでは、初年度年収に影響を与える主要な要素を詳しく見ていきましょう。
企業規模別の初年度年収
大手企業では、未経験者の初年度年収は350万円から400万円程度となるケースが多く、研修制度や福利厚生も充実しています。一方、中小企業やSIerでは280万円から350万円が相場で、早期から実務経験を積める環境が特徴です。ベンチャー企業やスタートアップの場合、250万円から320万円程度と低めの設定が一般的ですが、成長スピードが速く、スキル次第で早期に昇給する可能性もあります。企業規模による年収差は約100万円から150万円ほどあり、安定性を重視するか、成長速度を優先するかで選択が分かれます。
地域別の年収差
首都圏(東京・神奈川・埼玉・千葉)では、未経験インフラエンジニアの初年度年収は320万円から400万円が相場です。地方都市(大阪・名古屋・福岡など)では280万円から350万円、それ以外の地方では250万円から300万円程度となります。ただし、近年はリモートワークの普及により、地方在住でも首都圏企業に勤務して高年収を得られるケースが増えています。物価や生活費を考慮すると、地方での300万円は首都圏での350万円と同等の生活水準になることもあり、総合的な判断が重要です。
資格の有無による年収差
基本情報技術者試験やCCNA(Cisco Certified Network Associate)、LinuC Level1などの資格を保有している場合、初年度年収は無資格者より20万円から50万円程度高くなる傾向があります。特にCCNAは実務に直結する資格として評価が高く、年収350万円以上のオファーを得られる可能性が高まります。LinuCやLPIC(Linux Professional Institute Certification)も同様に、Linuxサーバーの知識を証明できるため、年収交渉で有利に働きます。基本情報技術者試験は、IT業界全般の基礎知識を示す資格として、未経験者の信頼性を高める効果があります。転職前に1つでも資格を取得しておくことで、初年度年収を底上げできるだけでなく、採用確率も上がるため、時間が許すなら資格取得を検討する価値は十分にあります。
インフラエンジニアのキャリア5年後の年収推移
未経験からスタートして5年が経過すると、インフラエンジニアの年収は大きく成長します。この時期は、初期の運用業務から設計・構築業務へとステップアップする重要な転換期です。ここでは、5年後の年収レンジと、キャリアパス別の年収について詳しく解説します。
5年後の平均年収とレンジ
未経験からインフラエンジニアとしてキャリアを積んだ5年後の平均年収は、450万円から600万円程度となります。この幅は、担当業務の内容やスキルレベルによって決まります。運用業務を中心に担当している場合は450万円から500万円、設計・構築業務にも携わっている場合は500万円から600万円が目安です。また、クラウド技術(AWS、Azure、GCP)やネットワーク自動化(Ansible、Terraform)などのモダンなスキルを習得している場合、年収600万円以上を実現できるケースも増えています。5年間で初年度の1.5倍から2倍近い年収成長が見込めるため、スキルアップに注力する価値は非常に高いといえます。
役職・スキルレベル別の年収
5年目の時点での年収は、役職やスキルレベルによって大きく変動します。チームリーダーやサブリーダーのポジションに就いている場合は550万円から650万円、一般メンバーとして技術を磨いている場合は450万円から550万円が相場です。また、運用業務メインか、設計・構築業務にシフトしているかによっても年収に差が出ます。
運用エンジニアとしてのキャリア
運用エンジニアとして5年間キャリアを積んだ場合、年収は450万円から520万円程度となります。サーバー監視、障害対応、定常運用などの業務を確実にこなし、運用の自動化やプロセス改善に取り組むことで、年収500万円台を目指せます。運用業務は企業のITインフラを安定稼働させる重要な役割であり、深夜対応やオンコール体当番などの手当が加わることで、基本給以上の収入を得られるケースもあります。
設計・構築エンジニアへのステップアップ
運用経験を活かして設計・構築業務に移行した場合、年収は520万円から600万円に上昇します。インフラの要件定義、システム設計、構築作業、テスト・検証などの上流工程に携わることで、市場価値が高まります。特にクラウドインフラの設計・構築経験は需要が高く、AWSやAzureの実務経験があれば、年収600万円以上のオファーも期待できます。運用から設計・構築へのステップアップは、年収アップの最も確実な方法の一つです。
年収アップのポイント
5年間で年収を効果的に上げるには、資格取得とスキル習得の両面からアプローチすることが重要です。CCNP(Cisco Certified Network Professional)、AWS認定ソリューションアーキテクト、LinuC Level2以上の資格を取得することで、専門性をアピールできます。また、Pythonやシェルスクリプトによる運用自動化、Infrastructure as Code(IaC)の実践、コンテナ技術(Docker、Kubernetes)の習得など、実務で即戦力となるスキルを身につけることで、年収交渉で有利に立てます。さらに、3年目から4年目のタイミングで一度転職を検討することも、年収アップの有効な手段です。運用経験と基礎スキルがあれば、より条件の良い企業への転職が可能になります。
キャリア10年後の年収とキャリアパス
インフラエンジニアとして10年のキャリアを積むと、年収は600万円から900万円以上に達し、キャリアパスも大きく分岐します。管理職として組織をマネジメントする道と、技術のスペシャリストとして専門性を追求する道のいずれかを選択する時期です。ここでは、それぞれのキャリアパスにおける年収と特徴を解説します。
10年後の平均年収とキャリアの分岐点
未経験からスタートして10年後の平均年収は、600万円から900万円程度となります。管理職ルート(マネージャー、PM)に進んだ場合は700万円から1000万円、技術スペシャリストルート(アーキテクト、エキスパート)の場合は650万円から900万円が目安です。この時期は、自分の強みや志向性に基づいてキャリアの方向性を決める重要な分岐点です。マネジメント能力を活かして組織を動かすことにやりがいを感じるか、最新技術を追求して技術的な課題解決に集中したいか、自分の適性を見極めて選択することが大切です。どちらのルートでも年収1000万円以上を目指すことは可能ですが、求められるスキルセットは大きく異なります。
管理職ルートの年収
管理職ルートを選択した場合、プロジェクトマネージャー(PM)や部門マネージャーとして、チームや組織全体をマネジメントする役割を担います。技術力に加えて、コミュニケーション能力、リーダーシップ、予算管理能力などが求められます。管理職としての経験を積むことで、年収800万円から1000万円以上を実現できる可能性が高まります。
プロジェクトマネージャーの年収
プロジェクトマネージャー(PM)の年収は、700万円から950万円程度が相場です。インフラ構築プロジェクトやシステムリプレースプロジェクトなど、大規模案件のPMを務める場合、年収900万円以上も珍しくありません。PMには、プロジェクト全体の進捗管理、リスク管理、ステークホルダーとの調整、メンバーのマネジメントなど多岐にわたるスキルが求められます。PMP(Project Management Professional)資格を取得することで、PMとしての市場価値をさらに高められます。
部門マネージャーの年収
部門マネージャー(課長、部長クラス)の年収は、800万円から1200万円程度となります。インフラ部門やシステム運用部門全体を統括し、予算管理、人材育成、経営層への報告などを担当します。複数のプロジェクトを同時に管理し、組織全体の技術戦略を策定する責任を負うため、高い年収が設定されています。大手企業では、部長クラスで年収1000万円を超えるケースも多く、役員候補として選抜されることもあります。
スペシャリストルートの年収
技術スペシャリストルートを選択した場合、インフラアーキテクト、クラウドアーキテクト、セキュリティエンジニアなど、高度な専門技術を持つポジションを目指します。年収は650万円から900万円が中心ですが、特定の技術領域で高い専門性を持つ場合、フリーランスや技術顧問として年収1000万円以上を実現することも可能です。クラウドネイティブ技術、ゼロトラストセキュリティ、マルチクラウド戦略など、最新技術のエキスパートとして活躍することで、市場価値を高められます。AWSやGCPの上位資格(Professional、Expert)、CISSPなどのセキュリティ資格を取得することで、スペシャリストとしての地位を確立できます。また、技術ブログや登壇活動を通じて知名度を高めることで、より高額なオファーを得られる可能性も広がります。
スキル・資格別の年収比較
インフラエンジニアの年収は、保有する資格やスキルによって大きく変動します。特定の資格や技術スキルを持つことで、年収を50万円から150万円以上アップさせることも可能です。ここでは、高年収につながる資格とスキル、そして使用ツール別の年収差について詳しく見ていきましょう。
高年収につながる資格
高年収につながる資格として、AWS認定資格(ソリューションアーキテクト-プロフェッショナル、DevOpsエンジニア-プロフェッショナル)は年収を50万円から100万円押し上げる効果があります。CCNP(Cisco Certified Network Professional)やCCIE(Cisco Certified Internetwork Expert)も、ネットワークエンジニアとして高年収を実現するための強力な武器です。LinuC Level2以上やRed Hat認定エンジニア(RHCE)は、Linuxの深い知識を証明でき、年収アップに直結します。また、CISSP(Certified Information Systems Security Professional)などのセキュリティ資格も需要が高まっており、セキュリティエンジニアとして年収800万円以上を目指せます。これらの上位資格は難易度が高い分、市場価値も高く、転職市場で強力な武器となります。
高年収につながるスキル
クラウドインフラの設計・構築スキル(AWS、Azure、GCP)は、現在最も需要が高く、年収アップに直結するスキルです。マルチクラウド環境の構築経験があれば、年収700万円以上のオファーも期待できます。Infrastructure as Code(IaC)の実践スキル、特にTerraformやAnsibleを使った自動化経験は、DevOpsエンジニアとして高く評価されます。コンテナ技術(Docker、Kubernetes)の運用経験も、モダンなインフラ構築には欠かせないスキルとなっており、年収アップの鍵となります。セキュリティ分野では、ゼロトラストアーキテクチャ、クラウドセキュリティ、脅威検知・対応などのスキルが高年収につながります。また、Pythonやシェルスクリプトを使った運用自動化スキルは、業務効率化に直結するため、どの企業でも重宝されます。
言語・ツール別の年収差
使用する言語やツールによっても年収に差が出ます。Pythonを使った自動化スクリプト開発経験があるエンジニアは、そうでないエンジニアより年収が30万円から50万円高い傾向があります。Ansibleを使った構成管理の実務経験は、年収を40万円程度押し上げる効果があります。Terraformによるインフラのコード化経験は、DevOpsエンジニアとして年収600万円以上を実現する重要な要素です。また、CI/CDツール(Jenkins、GitLab CI、GitHub Actions)の構築・運用経験も、年収アップに寄与します。監視ツール(Prometheus、Grafana、Datadog)の実装経験も、SREエンジニアとして評価されるスキルです。
未経験からの年収アップ戦略
未経験からインフラエンジニアとして年収を効率的に上げるには、計画的なスキル習得と戦略的な転職が重要です。闇雲に勉強するのではなく、市場価値の高いスキルを優先的に習得し、適切なタイミングで転職することで、年収を最大化できます。ここでは、段階別の年収アップ戦略を解説します。
最初の3年間で習得すべきスキル
未経験から最初の3年間は、インフラエンジニアとしての基礎を固める重要な時期です。この期間に習得すべきスキルは、Linux/Windowsサーバーの基本操作、ネットワーク基礎(TCP/IP、ルーティング、スイッチング)、仮想化技術(VMware、Hyper-V)、そして基本的な運用業務(監視、障害対応、バックアップ)です。資格としては、基本情報技術者試験、CCNA、LinuC Level1を取得することで、基礎知識を体系的に身につけられます。また、シェルスクリプトやPythonの基礎を学び、簡単な運用自動化を実践することで、他のエンジニアと差別化できます。この3年間でしっかり基礎を固めることで、次のステップでの年収アップが加速します。
5年目までの転職戦略
3年目から5年目は、年収アップのための転職を検討する絶好のタイミングです。運用経験3年以上あれば、より条件の良い企業への転職が現実的になります。転職時には、クラウド経験(AWS、Azure、GCP)や自動化スキル(Ansible、Terraform)をアピールすることで、年収450万円から550万円のオファーを得られる可能性が高まります。また、運用業務だけでなく、設計・構築業務にも携わった経験があれば、年収交渉で有利に立てます。転職先は、自社サービス企業やWeb系企業を選ぶことで、モダンな技術スタックに触れる機会が増え、長期的なキャリアアップにつながります。この時期の転職で年収を100万円から150万円アップさせることも珍しくありません。
専門性を高めるキャリア選択
5年目以降は、特定の専門分野を選んで深掘りすることで、年収600万円以上を目指せます。クラウド専門家としてAWSやAzureの上位資格を取得し、マルチクラウド環境の設計・構築を担当する道、セキュリティエンジニアとしてゼロトラストやクラウドセキュリティの専門家になる道、DevOpsエンジニアとしてCI/CDパイプラインやInfrastructure as Codeの実装を極める道など、選択肢は多岐にわたります。専門性を高めることで、フリーランスとして独立する選択肢も広がり、年収800万円から1000万円以上も視野に入ります。
まとめ:未経験インフラエンジニアの年収推移と成功のポイント
未経験からインフラエンジニアとしてキャリアをスタートした場合、初年度年収は250万円から400万円程度ですが、5年後には450万円から600万円、10年後には600万円から900万円以上へと成長します。年収アップの鍵となるのは、クラウド技術(AWS、Azure、GCP)の習得、資格取得(CCNA、AWS認定、LinuC)、そして運用から設計・構築へのステップアップです。
また、3年目から5年目のタイミングで戦略的に転職することで、年収を大きく引き上げることが可能です。管理職ルートかスペシャリストルートかを見極め、自分の強みを活かせる専門分野を選ぶことで、年収1000万円以上も視野に入ります。計画的なスキル習得と適切なキャリア選択により、未経験からでも高年収を実現できるのがインフラエンジニアの魅力です。
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