グラフィックデザイナーの1日を完全公開|会社員とフリーランスの違い

グラフィックデザイナーを目指している方や、現在会社員として働いていてフリーランスへの転向を考えている方にとって、実際の1日のスケジュールは気になるポイントでしょう。同じグラフィックデザイナーでも、会社員とフリーランスでは働き方が大きく異なります。
この記事では、会社員グラフィックデザイナーとフリーランスグラフィックデザイナーの典型的な1日を時間単位で詳しく紹介します。それぞれの業務内容、時間配分、メリット・デメリットを比較することで、あなたに合った働き方を見つける参考にしてください。
グラフィックデザイナーの働き方は大きく2種類
グラフィックデザイナーの働き方は、大きく分けて「会社員」と「フリーランス」の2つに分類されます。
会社員グラフィックデザイナーは、企業の広告代理店、デザイン制作会社、事業会社のインハウスデザイナーなどとして勤務します。固定給で収入が安定しており、チームで協力しながらプロジェクトを進める環境が特徴です。勤務時間は基本的に定められており、社会保険や福利厚生も充実しています。
一方、フリーランスグラフィックデザイナーは、個人事業主として複数のクライアントから案件を受注して働きます。働く時間や場所を自由に選べる柔軟性が大きな魅力ですが、収入は案件次第で変動し、営業活動や事務作業も自分で行う必要があります。
どちらの働き方にもメリット・デメリットがあり、自分のライフスタイルやキャリアの目標に合わせて選択することが重要です。
会社員グラフィックデザイナーの1日
会社員グラフィックデザイナーの1日は、定時出勤から始まり、ミーティング、デザイン作業、修正対応など、組織の一員として多様な業務をこなします。ここでは、広告制作会社に勤務するデザイナーの実際のスケジュールを紹介します。
– [【タイムテーブル】会社員デザイナーの典型的な1日](#タイムテーブル会社員デザイナーの典型的な1日) – [会社員デザイナーの業務内容と時間配分](#会社員デザイナーの業務内容と時間配分) – [会社員として働くメリット・デメリット](#会社員として働くメリットデメリット)
【タイムテーブル】会社員デザイナーの典型的な1日
7:00 起床・身支度 朝食を取り、出勤の準備をします。通勤時間を考慮して余裕を持って起床する必要があります。
8:30 通勤 電車やバスで会社に向かいます。通勤時間は、デザインのインスピレーションを得るためにSNSやデザインサイトをチェックする時間として活用する人も多いです。
9:30 出社・メールチェック オフィスに到着したら、まずメールやチャットツールで前日の進捗や当日の予定を確認します。クライアントからのフィードバックや社内の連絡事項を整理します。
10:00 朝のミーティング チーム全体で当日のタスク確認やプロジェクトの進捗共有を行います。ディレクターからの指示を受け、優先順位を明確にします。
10:30 デザイン作業(午前) ポスターやWebバナー、パンフレットなどのデザイン制作に取り組みます。午前中は集中力が高いため、クリエイティブな作業に充てる時間です。
12:30 ランチ休憩 同僚とランチに出かけたり、デスクで食事を取ったりします。リフレッシュしながら情報交換を行う大切な時間です。
13:30 クライアントとの打ち合わせ 新規案件のヒアリングや、進行中のプロジェクトの方向性確認を行います。オンライン会議も増えています。
15:00 デザイン作業(午後)・修正対応 午前中の作業の続きや、クライアントからのフィードバックに基づいた修正作業を行います。細かい調整や複数パターンの作成が求められることも多いです。
18:00 社内レビュー・データ整理 完成したデザインを上司やディレクターに提出し、フィードバックを受けます。データの整理や翌日のタスクの準備も行います。
19:30 退社 定時を少し過ぎて退社します。繁忙期には21時や22時まで残業することもあります。
20:30 帰宅 自宅に到着後は、食事や趣味の時間を過ごします。デザインのトレンドをチェックしたり、スキルアップのための勉強をする人もいます。
24:00 就寝 翌日に備えてしっかり休息を取ります。
会社員デザイナーの業務内容と時間配分
会社員グラフィックデザイナーの1日の業務を大きく分類すると、以下のような時間配分になります。
実際のデザイン作業:40~50% Illustrator、Photoshop、InDesignなどのソフトを使った制作時間です。ロゴ、ポスター、Webバナー、パンフレットなど多様な媒体のデザインを手がけます。
ミーティング・打ち合わせ:20~30% クライアントとの打ち合わせ、社内の進捗会議、チームでのブレインストーミングなど、コミュニケーションに費やす時間は意外と多いです。
修正・調整作業:15~20% クライアントや上司からのフィードバックに基づく修正対応です。何度も修正を重ねることも珍しくありません。
事務作業・メール対応:10~15% メールチェック、スケジュール管理、データ整理、請求書確認などの事務的な業務も発生します。
会社員デザイナーは、純粋なデザイン作業だけでなく、チームワークやコミュニケーションが求められる環境で働いています。
会社員として働くメリット・デメリット
会社員グラフィックデザイナーとして働く場合の主なメリットとデメリットを整理します。
メリット
– 収入の安定性:毎月固定給が支給されるため、生活設計が立てやすく、経済的な不安が少ない – 社会保険・福利厚生:健康保険、厚生年金、雇用保険などが完備され、有給休暇や育休制度も利用できる – チームでの制作環境:先輩デザイナーやディレクターから学べる機会が多く、スキルアップしやすい – 大型案件への参加:個人では受注できない大規模プロジェクトに携わることができる – 設備・ツールの充実:高性能なPCやソフトウェア、フォントライセンスなどが会社負担で利用できる
デメリット
– 勤務時間の固定:基本的に9時~18時など決められた時間に出社する必要があり、柔軟性に欠ける – 残業の発生:納期前や繁忙期には深夜まで残業することもあり、ワークライフバランスが崩れやすい – 案件選択の制限:自分で仕事を選べず、会社が受注した案件に対応する必要がある – 通勤時間:毎日の通勤により時間と体力を消耗する – 評価制度:実力があっても給与の大幅アップは難しく、年功序列の影響を受けることもある
会社員として働くことは、安定性とチーム環境を重視する人に向いています。
グラフィックデザイナーとしてのキャリアを考える際、「【関連記事】:グラフィックデザイナーのキャリアパス完全ガイド|アートディレクターへの道」も参考になります。キャリア構築の選択肢についてさらに詳しく知ることで、自分のキャリアプランが明確になるでしょう。
フリーランスグラフィックデザイナーの1日
フリーランスグラフィックデザイナーの1日は、会社員とは大きく異なり、自分で時間を管理しながら複数の案件を並行して進めていきます。ここでは、自宅を拠点に活動するフリーランスデザイナーの実際のスケジュールを紹介します。
– [【タイムテーブル】フリーランスデザイナーの典型的な1日](#タイムテーブルフリーランスデザイナーの典型的な1日) – [フリーランスデザイナーの業務内容と時間配分](#フリーランスデザイナーの業務内容と時間配分) – [フリーランスとして働くメリット・デメリット](#フリーランスとして働くメリットデメリット)
【タイムテーブル】フリーランスデザイナーの典型的な1日
8:00 起床・朝の準備 通勤がないため、ゆとりを持って起床できます。朝食を取りながら、その日のタスクを頭の中で整理します。
9:00 メール・メッセージ確認 自宅のデスクでPCを立ち上げ、クライアントからのメールやチャットメッセージを確認します。急ぎの修正依頼や新規問い合わせに対応します。
9:30 デザイン作業(午前) 集中力の高い午前中は、重要なデザイン制作に充てます。ロゴデザイン、Webサイトのビジュアル制作、パンフレットのレイアウトなど、クリエイティブな作業を進めます。
12:00 ランチ休憩 自宅で簡単に食事を済ませたり、近所のカフェで気分転換したりします。作業の切り替えとリフレッシュの時間です。
13:00 クライアントとのオンライン打ち合わせ ZoomやGoogle Meetを使って、新規案件のヒアリングや進行中のプロジェクトの方向性確認を行います。画面共有でデザイン案を見せながら説明します。
14:00 デザイン作業(午後)・修正対応 午前中の作業の続きや、クライアントからのフィードバックに基づく修正を行います。複数の案件を並行して進めることも多いです。
16:00 休憩・軽い運動 長時間のデスクワークで凝り固まった体をほぐすため、ストレッチや散歩に出かけます。フリーランスならではの柔軟な時間の使い方です。
17:00 営業活動・見積もり作成 新規案件の提案書作成、クラウドソーシングサイトへの応募、SNSでのポートフォリオ発信など、営業活動に時間を使うします。
18:30 事務作業 請求書の作成、経費の記録、確定申告の準備など、個人事業主として必要な事務処理を行います。
19:30 夕食・自由時間 早めに仕事を切り上げて、夕食や趣味の時間を楽しみます。納期が近い場合は、この時間も作業に充てることがあります。
21:00 スキルアップの時間 デザインのトレンドをリサーチしたり、新しいソフトの使い方を学んだり、ポートフォリオサイトを更新したりします。
23:00 就寝 翌日のスケジュールを確認してから就寝します。フリーランスは自己管理が重要なため、規則正しい生活を心がける人が多いです。
フリーランスデザイナーの業務内容と時間配分
フリーランスグラフィックデザイナーの1日の業務を時間配分で見ると、会社員とは異なる特徴が浮かび上がります。
実際のデザイン作業:35~45% クライアントから受注した制作物のデザイン作業です。会社員よりも割合が低いのは、営業や事務作業に時間を取られるためです。
営業活動:20~25% 新規クライアントの開拓、見積もり作成、提案書作成、ポートフォリオの更新など、案件を獲得するための活動が必須です。
クライアントとのコミュニケーション:15~20% メールやチャットでのやり取り、オンライン打ち合わせ、進捗報告など、直接クライアントと関わる時間です。
事務作業:15~20% 請求書作成、経費管理、確定申告の準備、契約書の確認など、個人事業主として必要な事務処理が発生します。
スキルアップ・情報収集:5~10% デザインのトレンドをキャッチアップしたり、新しいツールを学んだりする時間です。フリーランスは自己投資が重要になります。
フリーランスは純粋なデザイン作業以外に、ビジネス全般を自分で管理する必要があるため、多様なスキルが求められます。
フリーランスとして働くメリット・デメリット
フリーランスグラフィックデザイナーとして働く場合の主なメリットとデメリットを整理します。
メリット
– 時間と場所の自由:働く時間や場所を自分で決められるため、ライフスタイルに合わせた柔軟な働き方が可能 – 案件の選択権:自分がやりたい仕事や得意分野の案件を選んで受注できる – 収入の上限なし:実力次第で高単価案件を獲得でき、会社員時代より収入を増やせる可能性がある – 人間関係のストレス軽減:職場の人間関係に悩まされることがなく、気の合うクライアントとだけ仕事ができる – スキルの幅が広がる:営業、経営、マーケティングなど、デザイン以外のビジネススキルも身につく
デメリット
– 収入の不安定性:案件が途切れると収入がゼロになるリスクがあり、毎月の収入が一定しない – 社会保障の負担:国民健康保険や国民年金は自己負担が大きく、会社員時代より保障が薄い – 営業活動の負担:常に新規案件を探し続ける必要があり、営業が苦手な人には大きなストレス – 孤独感:一人で作業する時間が長く、チームでの協働や相談相手がいない寂しさを感じることがある – 自己管理の難しさ:時間管理やモチベーション維持を全て自分で行う必要があり、怠けるとすぐに仕事が滞る
フリーランスは自由と責任が表裏一体であり、自己管理能力と営業力が求められる働き方です。フリーランスへの転向を具体的に考えている場合は、「【関連記事】:グラフィックデザイナーがフリーランスになる方法|案件獲得と年収アップ」で実践的なステップを確認することをお勧めします。
会社員とフリーランスの働き方比較
ここまで見てきた会社員とフリーランスの働き方を、主要なポイントで比較してみましょう。それぞれの特徴を理解することで、自分に合った働き方を選ぶ判断材料になります。
– [勤務時間と柔軟性](#勤務時間と柔軟性) – [収入の安定性とキャリアパス](#収入の安定性とキャリアパス) – [ワークライフバランスの実態](#ワークライフバランスの実態)
勤務時間と柔軟性
会社員は基本的に9時~18時など固定された勤務時間で働きます。出社が必要なため、通勤時間も含めると拘束時間は長くなります。一方で、仕事とプライベートの境界線が明確で、定時後は自由な時間を確保しやすいという利点もあります。
フリーランスは働く時間を自由に設定できるため、早朝型や夜型など自分のリズムに合わせた生活が可能です。ただし、納期が重なると深夜まで作業することもあり、自己管理ができないとメリハリのない生活になりがちです。「【関連記事】:グラフィックデザイナーの仕事内容を徹底解説|1日の流れと制作の実際」では、デザイナーの具体的な業務内容をさらに詳しく紹介していますので、参考になるでしょう。
収入の安定性とキャリアパス
会社員は毎月固定給が支給されるため、生活費の計画が立てやすく、住宅ローンやクレジットカードの審査も通りやすいです。昇給やボーナスもありますが、大幅な収入アップは難しく、年功序列の影響を受けることもあります。
フリーランスは実力次第で収入を大きく伸ばせる可能性がありますが、案件が途切れると収入がゼロになるリスクもあります。安定収入を得るには、継続的な営業活動と複数のクライアントを確保することが重要です。グラフィックデザイナーの収入について詳しく知りたい方は、「【関連記事】:グラフィックデザイナーの年収を徹底分析|会社員からフリーランスまで」をご覧ください。
ワークライフバランスの実態
会社員は残業や休日出勤が発生しやすく、特に繁忙期には深夜まで働くこともあります。しかし、有給休暇や育児休暇などの制度が整っており、長期休暇も取得しやすい環境です。
フリーランスは自分で仕事量を調整できるため、理想的にはワークライフバランスを保ちやすいです。しかし、収入確保のために休みを削って働き続けてしまう人も多く、実際には会社員以上に長時間労働になるケースも珍しくありません。グラフィックデザイナーの将来性や働き方の変化を考える際は、「【関連記事】:グラフィックデザイナーの将来性を徹底分析|AI時代に生き残るスキルとは」も参考になります。
まとめ: 自分に合った働き方を見つけよう
グラフィックデザイナーの1日は、会社員とフリーランスで大きく異なります。会社員は安定した収入と充実した福利厚生、チームでの協働環境が魅力ですが、勤務時間の固定や案件選択の自由度が限られる面もあります。一方、フリーランスは時間や場所の自由、案件選択の裁量がありますが、収入の不安定性や営業活動の負担が課題となります。
どちらが優れているという答えはなく、あなたのライフスタイル、価値観、キャリアの目標によって最適な選択は変わります。安定を重視するなら会社員、自由と裁量を重視するならフリーランスが向いているでしょう。
また、最初は会社員として経験を積み、スキルと人脈を築いてからフリーランスに転向するという段階的なキャリアパスも一般的です。それぞれの働き方のメリット・デメリットを理解したうえで、自分に合った道を選んでください。グラフィックデザイナーへの転職を検討している方は、「【関連記事】:未経験からグラフィックデザイナーへの転職完全ガイド|準備から内定まで」で詳細な転職ロードマップを確認することで、より明確な見通しが持てるようになります。
グラフィックデザイナーとしてのキャリアは多様です。この記事があなたの働き方を考えるきっかけになれば幸いです。
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